COLUMN
ボディコーティングについて解説
近年、光沢感がなく艶消し塗装されたボディカラーやパーツが自動車メーカーのオプションとしてラインナップされています。重厚感を醸し出し、圧倒的な存在感を放つことからDIY施工で人気のある「チッピング塗装」と呼ばれるこの塗装方法ですが、ただ見栄えが良いという理由だけで選択するのはおすすめできません。チッピング塗装のメリット・デメリットを理解し、適切なメンテナンスを施さなければ、かえって塗装にダメージを与える結果となってしまいます。そこでこのコラムでは、チッピング塗装の基礎知識を網羅的に解説します。
目次
通常の車の塗装は、ベースとなるカラー塗料を吹き、その上に艶を引き出してカラー塗装面を保護するためのクリア塗装が施されます。そして、塗装面を平坦にしてさらに艶やかな光沢を出すために、コンパウンドなどの研磨剤で磨き上げられます。
それに対してチッピング塗装は、ボディカラーに光沢が出ないように仕上げる塗装方法です。「チッピング」とは、車の走行中に跳ねた石などが車体に当たり、塗膜が欠け落ちることを言います。チッピング塗装は元来、この塗膜の欠け落ちによる錆を防ぐために使用される塗装でした。しかし、最近はバンパーやグリルなど、目立つパーツの見栄えを引き立たせることを目的に施される傾向が強くなっています。
質感もあえて光沢の出ないようにマットに仕上げるため、クリアなどの保護塗装は吹き付けません。加えて、塗装面の研磨も行わないため、ボコボコ・ザラザラした塗装面のままです。これが車の重厚感を引き出し、独特な存在感を醸し出します。
チッピング塗装は個性を出して存在感を高めるものですが、特殊な塗装面であることから、洗車や日頃のメンテナンスなどにも配慮が必要になります。ここでは、チッピング塗装のメリット・デメリットを整理し、メンテナンス方法についても解説します。
チッピング塗装を施す最大のメリットは、個性的で存在感のある車に仕上がることです。特にアメリカ車やSUVなどの車体が大きい車は、チッピング塗装による艶消しの効果によって、より重厚感のあるビジュアルが手に入ります。
また、チッピング塗装の種類によっては強い耐久性と柔軟性を兼ね備え、防錆・塩害などから車体を守れる実用性を持つものもあります。
チッピング塗装を施した部分は、塗装面がボコボコ・ザラザラしているため汚れやホコリが溜まりやすいというデメリットがあります。加えて、紫外線や汚れなどから塗装面を保護するクリア塗装を上塗りしていないため、ダメージや汚れがダイレクトに塗膜へと蓄積されてしまう点にも注意が必要です。
施工したチッピング塗装の種類によっては、洗車やメンテナンスの仕方で塗装がはがれてしまう恐れがあるため、大量の水を使って優しく手洗いすることをおすすめします。
チッピングを施していない部分には、ボディコーティングを施して紫外線や飛び石などのダメージから守ることをおすすめします。ここでは、ボディコーティングについて解説します。
車体の塗装面の上を樹脂や油脂やガラスなどの成分による保護被膜で覆うことを「コーティング」と言います。ボディカラーがむき出しの状態は、傷や汚れが付着しやすく、また塗装が紫外線によって劣化する恐れがあります。しかし、ボディコーティングを施せば保護被膜が車体へのダメージを代わりに受けてくれるため、車の塗装面を綺麗な状態に保つことが可能です。艶が出るタイプだけでなく、マット塗装にも対応したコーティングを施してもらえるお店もあります。
塗装面に小さな傷が付くと、傷に汚れが入り込んで落としづらくなってしまいます。飛び石やドアの開閉時に荷物が擦れてできる傷だけでなく、花粉や鳥の糞は付着しているのを放置するだけでシミの原因となり、塗装面にダメージを与えます。
さらに、降雨後や洗車後に残る水分にも注意が必要です。水に含まれる不純物が水垢のように白くこびりついてしまう、イオンデポジットが付着すると簡単には落とせません。また、水滴が太陽光を集めてレンズの働きをしてしまうと、塗装面を焼いてクレーターのような陥没を作ってしまいます。
しかし、コーティングを施せば塗装に直接ダメージが及ぶことはなくなり、汚れが落としやすくなるため洗車の負担も軽減されます。
ボディコーティングは種類によって効果や耐久性、価格が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえでコーティングを施さなければ、ご自身の車や走行環境に適した効果が得られません。ここでは種類の違いによる特徴を解説します。
油性の有機系溶剤を原料としています。DIYでコーティングができる気軽さがワックスの最大の特徴です。しかし、持続期間が短く、雨や太陽光の熱で簡単に落ちてしまうため、こまめなメンテナンスが必要です。また、油汚れや花粉、黄砂など、同じ有機系の汚れに弱いというデメリットもあります。
フッ素やシリコンなど高分子体化合物を用いた施工で、耐久性・持続性がワックスよりも長いのが特徴です。また、ポリマーコーティングは、DIYでも施工できるため、初めてボディコーティングを施す方にも適しています。お店に依頼した場合でも、ガラスコーティングに比べて短い施工時間で完了するため気軽に頼みやすく、低コストで施工できます。
シリカと呼ばれるガラス被膜を形成するコーティングで、ポリマーコーティングよりもさらに持続性に優れています。さらに、防汚性能や耐紫外線が高く、摩擦にも耐性があります。施工にはホコリが付かない環境や、乾燥に適した温度を保てる空間を用意する必要があることからDIYでの実施は難しく、お店に依頼するのが一般的です。そのため、他のコーティングよりもコストは高めとなります。
ガラス系コーティングとは、原料の一部にガラス成分を含み、シリコン、フッ素などの有機溶剤から成るコーティングです。ガラス成分の含有量によって強度や耐久性は異なるものの、硬い被膜を形成し、比較的長期間にわたって傷・紫外線といった塗装へのダメージから保護します。耐久性が高く、ガラスコーティングよりもコストが低いことから、コストパフォーマンスに優れています。
ボディコーティングは専門店だけでなく、ガソリンスタンドやディーラー、カー用品店にも依頼できます。ここでは、各お店の特徴について解説します。
ディーラーのボディコーティングは、主に納車時にオプションとして依頼するのが一般的です。車両購入時にボディコーティングもセットで勧められることも多く、ディーラーによっては大幅な値引きに対応してくれる場合もあります。施工も納車前に済んでいるため、ご自身でボディコーティングを依頼するお店を探す手間がかかりません。
ガソリンスタンドは、短時間かつ低コストでボディコーティングを施せる点がメリットです。また、ガソリンスタンド独自の割引や会員特典などが用意されているケースも多く、お得にボディコーティングを施工できます。
ただし、技術や設備はお店によってバラつきがある点には注意が必要です。塗装面に不純物が付着した状態でコーティングしてしまったり、知識の乏しいスタッフが施工したりすると、効果の持続性が想定よりも短くなってしまう可能性があります。
カー用品店でもボディコーティングを提供しています。コストと品質のバランスに最も優れ、またボディコーティングだけではなく、タイヤ交換やエンジンオイル交換といった車のメンテナンスを依頼できる点も大きな魅力です。
お店によっては、ボディコーティング後も充実したアフターフォローを用意しているケースもあり、施工後も安心してドライブを楽しめます。
ボディコーティング専門店とは、取り扱うメニューがボディコーティングに特化したお店のことです。ボディコーティングを専門とし、さまざまな車の施工経験があるスタッフが施工してくれます。
施工環境が整っているのも大きな特徴です。適温を維持できる密閉空間や照明など、充実した環境が整っています。そのため、他のお店に業態に比べるとコストは高めとなります。
また、ボディコーティング専門店は、コーティング以外のメンテナンスには基本的に対応していません。したがって、車のメンテナンスを検討している場合は別途お店を探す手間がかかります。さらに、乾燥まで含めると施工に数日かかるケースもあるため、日常生活で車を使用する方は代車の手配などを検討する必要があります。
いつまでも美しいボディを保ちたい、洗車を手軽に済ませたいとお考えの方はボディコーティングの施工をおすすめいたします。また、依頼先に迷われている方はぜひイエローハットにお任せください。
イエローハットが提供する高品質のガラスコーティング「シャインズコート」は、最先端のガラスコート剤と下処理溶剤を用いて、塗装にダメージを与えないよう研究した施工方法と技術でボディコーティングを行います。紫外線や酸性雨、泥、砂、ホコリなどのダメージからボディを守るとともに、圧倒的な艶と輝きを両立いたします。
メニューはお客様のニーズに合わせて「ダイヤモンドZコーティング」「プラチナZコーティング」「ゴールドZコーティング」の3つをご用意しております。また、下処理オプションとして傷のエッジ部分だけを磨いて艶を出す「軽研磨下地処理」、さらなる艶を出すために表面を平らにして洗車傷などを磨く「2工程磨き下地処理」もお選びいただけます。
作業のご予約は、PC・スマホからネットで予約でき、今なら予約特典として全メニュー1,000円引とネットでのご予約がお得となっております(2021年12月現在)。また、ご相談はお電話またはインターネットのWEBフォームより承っております。
チッピング塗装は個性的で存在感のある車に仕上がる反面、凸凹に汚れが蓄積しやすく、施工したチッピング塗装の種類によっては洗車の方法にも気を配る必要があります。また、チッピング塗装を施していない部分については、ダメージが直接塗装に響かないようにボディコーティングを施すことをおすすめします。
国内に約700店舗を展開するカー用品店のイエローハットでは、お客様のご要望に応じて、最適なボディコーティングをご提案させていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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