ガラスコーティング施工後に手入れは必要？手入れ方法や頻度なども解説

ボディを美しく保てるガラスコーティングが人気を集めています。施工により確実に効果が実感でき、一般に約3年~5年間持続が期待できるメリットがあります。

しかし、ガラスコーティングは、メンテナンスフリーではありません。正しい手入れを定期的に実施していくことで期待される効果の持続が可能です。そこで、この記事では、ガラスコーティング施工後の手入れ方法や頻度について網羅的に解説します。

ガラスコーティングの特徴

ガラスコーティングとは、車のボディをガラス質の被膜で覆うことにより、塗装面を傷や酸化、紫外線による変色などのダメージから守ると同時に、ボディのツヤを保てる車のコーティングです。

一般的な車の塗装は4層から成っていますが、その上にさらに強固なガラス被膜を重ねることで塗装面の硬度が増し、約3~5年といわれる長期間の耐久性が得られるメリットがあります。

ガラスコーティングの施工は市販のコーティング剤を用いてDIYで行うことも可能ですが、被膜効果や耐久性、手間を考えるとおすすめできません。特にコーティング品質を大きく左右する塗布後の乾燥工程に関しては、塵や埃が付着する心配がないクリーンで密閉された空間で十分な時間をかけて行う必要があります。ご自身でこのような環境を用意することは難しいため、設備が整ったお店に施工を依頼することがおすすめです。

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ポリマーコーティングとの違い

フッ素やシリコンを主な原料とするポリマーをボディに塗布するポリマーコーティングは、低コストかつ短時間で実施でき、施工が容易なボディコーティングです。ワックスに近いツヤが得られますが、油脂成分が多く被膜も柔らかいことから熱や紫外線によるダメージを受けやすく、持続期間は約2~3ヶ月と耐久性が低いというデメリットがあります。

一方、ガラスコーティングは、成分を塗装内部に浸透させるポリマーコーティングとは異なり、塗装面の上にガラス質の硬い被膜を形成します。ポリマーコーティングに比べ劣化しにくく、被膜効果が長期間続くため、手入れの手間を大幅に省くことが可能です。

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手入れする理由

ボディコーティングには被膜の形成により塗装面を保護する働きがありますが、被膜自体も紫外線を浴び続けることで劣化し、劣化が進行すれば褪色が起きやすくなります。また、雨や洗車時に使用する水道水が乾いた後に付着しやすい水シミも、被膜が劣化すると落ちにくくなり、塗装面にまでダメージが及ぶことにもなりかねません。

ガラスコーティング施工後に適切な頻度で手入れすることにより、被膜の劣化を防ぎ、長く効果を持続させられます。

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手入れすべき状態の見分け方

続いて、ガラスコーティング施工後の手入れすべき状態を、実際に起こりがちな現象を例にして解説します。まず、塗装面に付着しているシミの程度を確かめます。洗車で落ちないシミの付着は、コーティング被膜を破壊し、塗装面に深刻なダメージを与えかねないため、手入れすべき状態と言えるでしょう。

また、ガラスコーティングの被膜には同じ無機質であるミネラル汚れが付着しやすく、しばしばミネラル膜を形成します。親水性のミネラル膜はボディコーティングによる水弾きや洗車時の汚れ落ち効果を低下させるため、撥水性能が落ちてきたらお店などでミネラルを除去されることをおすすめします。

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洗車

ボディコーティングを施工すると汚れが簡単に落ち、付着しにくくなります。しかし、大気中には塵や埃、黄砂や花粉などが浮遊しているため、日々の車の汚れはどうしても避けられません。そのため、定期的な洗車により塗装面に付着した汚れを取り除き蓄積を防ぐことで初めて、ボディコーティングの被膜効果やボディの輝きを維持することが可能になります。

洗車の頻度については、通常は3週間~1ヶ月に1度の実施で十分です。過度の洗車は、コーティング剤の摩耗を早めることにもなるため注意しましょう。ただし、降雨後や泥が付いたときには、その都度速やかに洗車して、雨シミや汚れの固着を防ぐことが大切です。

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油膜除去

ボディの輝きが失われたり、洗車後の汚れが落ちにくくなったりしたら、ボディコーティングの被膜効果が低下しているサインです。ボディコーティングの被膜効果の低下は被膜に油膜が付着していることが原因となります。主に排ガスや走行中に油を含んだ水を浴びたときに、水分と油分が合わさった状態でコーティング被膜に付着することで生じます。

油膜は、成分のほとんどをシリコンが占めることから、簡単に洗い流すだけでは落とせません。研磨剤入りの専用の油膜とりクリーナーを使って油膜を除去することにより、失われたツヤや水弾き性能の復活が期待できるでしょう。

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イオンデポジット除去

雨水に含まれるカルシウムや塩素などのミネラル成分が水分蒸発後に白いシミとなる「イオンデポジット」の除去対策も忘れてはなりません。

イオンデポジットは、濃色車や水分が早く蒸発する夏場の洗車時に生じやすく、一度付着すると容易には除去できません。さらに、固着化してクレーター状のウォータースポットになると、研磨しない限り除去できなくなります。イオンデポジットはまた、ボディコーティングにより得られた塗装面のツヤを失わせたり、撥水性能や防汚効果を低下させたりする原因にもなります。

対策としては、マメな洗車と洗車後速やかに水分を拭き取ることがあげられます。また、万が一発生したとしても、早い段階であればイオンデポジット除去剤などを使って取り除くことが可能でしょう。

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洗車する頻度

正しい手入れの実施がガラスコーティングの寿命を延ばすことにつながりますが、駐車環境により最適なメンテナンスの頻度は異なります。たとえば、青空駐車の車は、屋内駐車に比べ汚れやすく、かつ紫外線・酸性雨によるダメージを受けやすいため注意が必要です。

以下に洗車の目安を明記しましたので参考にしてください。

・青空駐車の場合…月1~2回程度

・屋内駐車の場合…2ヶ月に1回程度

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洗車機の使用は控える

ガラスコーティングを施した車を洗車機で洗うことはおすすめできません。今の洗車機にはウレタン素材や不織布でできたブラシが使われており、昔に比べるとコーティング被膜に及ぼすダメージは小さくなってはいます。とは言え、手洗いとは異なり高速回転するブラシで塗装面を磨く過程では、摩擦による細かいスクラッチ傷が付着しがちです。

スクラッチ傷の修復は研磨によって除去できますが、せっかく施したコーティング被膜を剥がすことになるため、再施工にかかる手間とコスト負担が必要になります。ガラスコーティング後は洗車機を使わず、優しく手洗いしましょう。

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研磨剤やワックスは控える

研磨剤の使用により、コーティング被膜に付着した傷や洗車では落としきれない頑固な汚れを比較的簡単に取り除けます。しかし、ボディを磨くことでコーティング被膜が一緒に削られて剥がれるリスクも高まります。研磨剤は使用する範囲を限定し、研磨によりコーティング剤が剥がれてしまった部分のみ再施工するようにしてください。

また、ガラスコーティングした塗装面にワックスを塗ることもおすすめできません。ロウの成分が含まれるワックスは日焼けしやすい性質があるため、コーティング被膜が傷みやすく、耐久性の低下につながります。植物由来の油を主原料とするワックスには油性系の汚れが付着しやすいというデメリットもあるため、塗るのは控えましょう。

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ヘッドライト

ポリカーボネートという樹脂でできたヘッドライトは紫外線により劣化しやすいため、黄ばみや白濁、クラックが起こりやすいパーツです。曇ったヘッドライトでは明るさが足りず、夜間の視界確保が難しくなります。また、光量不足だと車検のヘッドライト測定に通らない可能性もあります。

このような劣化を防ぐためには、耐久性を持つガラスコーティングの施工が最適です。施工は、市販のコーティング剤を使ったDIYでは手間がかかるため、お店に依頼するのがおすすめです。

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ホイール

ホイールに付着するブレーキダストや油汚れが固着化すると、多くの場合、洗車で取り除くことが難しくなります。しかし、コーティングを施すことで汚れが落ちやすくなるので、洗車作業にかかる手間の軽減が期待できます。

特に、欧州車を初めとする輸入車は、高速走行時にも安全に停止できるように制動力重視のブレーキパッドを採用していることが少なくありません。ブレーキローターとブレーキパッドが摩耗しやすく、しばしばブレーキダストが多く発生するため、コーティングにより付着を防ぐ価値は大きいでしょう。

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窓ガラス

窓ガラスへのコーティング施工により撥水性能が高まるため、ガラス面に付着する汚れや油膜の固着化を防げ、良好な視界確保が可能になります。

また、雨や洗車後に残された水分によってできるイオンデポジットが付着しにくくなり、日々の手入れが楽になるメリットもあります。

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