COLUMN
ボディコーティングについて解説
雨水、泥、黄砂、鳥のフンなどで発生する車の色あせは、単に見た目が悪くなるばかりではありません。色あせの原因となる汚れの成分が塗装を侵食し車本体にダメージを与え、車の寿命を短くしてしまいます。車の色あせ対策や復活させる方法がないのか、気になる方もおられるでしょう。
そこでこのコラムでは、塗装の色あせを防ぎ、車の艶を復活させるためのワックスについて紹介します。また、色あせの原因である汚れの付着そのものを阻止する手段として、ワックス以外のボディコーティングについても解説しますのでぜひご覧ください。
目次
車の塗装は紫外線の影響により色あせが進行すると、簡単には復活できません。紫外線による色あせの程度はボディカラーによっても左右されますが、塗装にダメージを与える原因は紫外線の他にもさまざまです。ここからは塗装にダメージを与える原因の解説をします。
一般的な車の塗装は下塗り塗装、中塗り塗装、ベース塗装、クリア塗装の4層構造であり、車体の保護と美観を共に長期間維持できるよう塗装されています。この4層の中で最も外側に面するクリア塗装は紫外線に反応し、チョーキング現象を引き起こします。
チョーキング現象とは、塗料の分子結合が紫外線などによって破壊され、白い粉となって色あせる現象です。チョーキング現象が進行すると、クリア塗装よりも下の層まで剥がれてしまいます。
また、紫外線は色によって吸収されやすさが異なり、赤・黒系は特にダメージを受けやすいボディカラーです。反対に白やクリーム、シルバーなど白系の塗料は紫外線を反射するため、ダメージを受けにくいボディカラーと言えます。
車体の色あせをもたらす原因は紫外線だけではありません。紫外線以外の代表的な原因として水滴、鉄粉、鳥のフンなどが挙げられます。
・水滴
洗車時に使用する水道水にはミネラルが含まれています。ミネラルが時間を重ねるうちに累積してできる白いシミ(イオンデポジット)は、塗装の光沢を失わせるくすみの原因となります。
・鉄粉
道路や工場などから飛散する鉄粉は、塗装を錆びさせる原因の1つです。放置すると内部まで錆が侵食してしまいます。
・鳥のフン
鳥のフンには消化の際に分泌される消化液が残っており、その残留消化液が塗料と反応し、塗装を溶かしてしまいます。
どの原因の汚れも放置するとダメージが悪化して復活させることが難しくなるため、見つけしだいすぐに洗い落とすことが大切です。
車を構成するボディやエンジンなどの各パーツは、技術の向上とともに進化してきました。塗装に関しても同様で、品質向上により劣化しにくくなっていますが、色あせを 100%防止できるわけではありません。
塗装が劣化するスピードをなるべく遅くするためにも、日頃からメンテナンスを実施することが重要と言えます。色あせを軽度に抑えられると、復活させるのが容易になるでしょう。
もし塗装が色あせてしまっても、カラー顔料を含んだワックスを車体に塗り込むことで、ボディの色や艶、輝きを復活させることができるかもしれません。また、ワックスは形状・成分などさまざまありますので、ここではワックスの特徴とDIY時のコツを解説します。
ワックスを塗布する前に塗装面をコンパウンドで磨き、塗装面の汚れを落とすことで、ワックスによる艶やかさがより発揮されます。
コンパウンドによる研磨が終わった後、車に艶を出す場合はワックスを使いますが、艶出しに加えてあせてしまった塗装の色を復活したい場合はカラーワックスがおすすめです。車のカラーナンバーと全く同じである必要はなく、同系統色であれば元の色合いに近い仕上がりが期待できます。
また、特定色専用のワックスも用意されています。例えば白・銀色などの淡い色合いの塗装専用ワックスは、ワックス成分以外に研磨剤も含まれているため、艶を出すと同時に汚れや細かい傷を落とすことが可能です。
一方、傷の目立ちやすい黒色系統の塗装にも専用のワックスが用意されています。こちらのワックスには研磨剤が含まれていないため、塗装を傷付けることなく施工できるでしょう。
艶出し効果のあるワックスですが、塗装の状態によっては思ったほど艶が復活しないこともあるため、その場合はプロに相談することをおすすめします。
ワックスの種類は固形タイプ、液体タイプ、半練りタイプ、クリームタイプの4種類です。カルナバ蝋の固形タイプは他の形状のワックスと比べてカルナバが多く含まれるため、際立った艶をもたらします。ただしワックス自体は固く塗布に手間がかかるため、ワックスがけに不慣れな方は施工が難しいかもしれません。
液体タイプは、スプレーで充填されているためスプレータイプのワックスとも呼ばれます。液体であるため固形や半練りタイプよりも伸びが良く、塗りムラになりづらいワックスです。中には汚れを落とす成分が含まれたものもあり、比較的簡単にワックスがけが行えますが、液体であるため長持ちしない点がデメリットです。
半練りタイプのワックスは固形と液体のちょうど中間ほどの固さで、塗りやすさ、持続性も固形・液体の中間ほどの性能と言えるでしょう。
クリームタイプは、固形タイプのワックス成分をクリーム化したワックスです。艶出しなどの効果は固形タイプと変わらないにもかかわらず、伸びが良く初心者でも簡単に施工できます。ただし、固形タイプに比べてコストは高めです。
ワックスの原料であるカルナバ蝋は、ブラジル北東部にのみ生息するカルナバヤシの葉から採取される植物性の樹脂です。この樹脂に天然由来のオイル成分を溶剤として加えることで、深い艶をもたらすワックスとなります。
カルナバヤシの樹脂の品質によってカルナバ蝋は1級~5級に等級付けられますが、このうち車体へのワックスがけに利用されるのは3級以上となります。一番品質の高い1級のカルナバ蝋ワックスは白く、2級・3級は黄味がかかっています。
ワックスの塗り込みを始める前の洗車は、塗装をきれいに復活させるための重要なポイントです。以前にワックスがけを行っていた場合は、酸化した添加剤が塗装を腐食してしまったり、新たなワックスの定着を妨げてしまったりするためしっかり落としておきましょう。
ワックスがけの際は、ワックスを必要以上に塗りすぎないよう注意が必要です。余分なワックスが雨などで流れ落ちると、パーツの隅にたまってしまい汚れの原因となってしまいます。
また、ワックスを塗り込む際は50cm四方で作業を区切り、少しずつ塗り進めていくのがポイントです。塗り込みが終わった後はマイクロファイバークロスやウエスを使い、余分なワックスを拭き取ってください。ワックス表面が白くなり始めた時が拭き上げのタイミングです。上手にワックスがけをすることで、塗装が本来の色味に近い状態まで復活するかもしれません。
ワックスは手軽に艶を復活できるボディコーティングですが、効果の持続期間が短く剥がれやすいこと、また汚れが付着しやすい側面もあるので、デメリットを把握しつつ施工することが大切です。ここではワックスの具体的な注意点について解説します。
ワックスは塗り込んでから数週間ほどで被膜が剥離し始めるため、こまめな洗車とワックスがけを行う必要があります。特に雨が続いた場合や猛暑の場合、駐車場が屋外である場合などは通常よりも早くワックスが落ちてしまいます。
塗装面に艶がなくなった、塗装面に水をかけても水をはじきにくくなったと感じたら、効果を復活させるために再度ワックスがけを行う必要があります。この手間はデメリットと言えるでしょう。
ワックスは塗り込んでから数週間ほどで被膜が剥離し始めるため、小まめな洗車とワックスがけを行う必要があります。特に雨が続いた場合や猛暑の場合、駐車場が屋外である場合などは通常よりも早くワックスが落ちてしまいます。
また、ワックスが溶けてフロントガラスまで流れ込んでしまうと、油膜となってガラス上に広がり、視界を妨げてしまう恐れがあります。
塗装本来の美しさを維持するには、ワックスなどでコーティングしつつメンテナンスを実施することが大切です。ただし、一度色あせてしまうと、完全に復活させるのは困難と言えるでしょう。特にDIYで高いクオリティーを求めるのは、難しいと言えます。
経年劣化やメンテナンス不足などによりボディの色あせが進行している場合、再塗装することで本来の美しさを復活できます。一度塗装を削りつつ研磨して面を整え、塗料を吹き付けていくのが大まかな流れです。
ただし、部分塗装の場合は、塗料を調色して色味を周囲と合わせる必要があります。色味が異なると、塗装した部分が目立ってしまうためです。
ボディの錆は周囲の塗装の内部で侵食していくため、目に見えているよりも広範囲に錆が広がっているケースも少なくありません。また、錆の広がりを進行させないためには広範囲の塗装を剥がし、錆を取り除いて補修することが大切です。
一方で錆を完全に取り除くことは難しく、補修しても再発する可能性があります。塗装剥がれを伴う場合、DIYで元通りに復活させるのは難しいと言えるでしょう。
色あせたボディを復活させたい場合は、プロに一度見てもらうことが大切です。自分自身の判断だけで補修を進めていくと、失敗するかもしれません。また、市販のカラースプレーでは、色味の違いから修復箇所が目立ってしまいます。失敗した後にプロへ依頼すると、必要な補修範囲が広がり費用が高くなるでしょう。
本来の美しさをできる限り復活させたい場合は、プロの知識や経験に頼ることをおすすめします。ただし、プロに依頼する場合はお店選びが重要です。簡易板金と本格板金で費用が異なるなど、仕上がりのクオリティーを含めてどこに依頼するか検討すると良いでしょう。
車の色あせ対策はワックスだけではありません。ワックスは塗装面を樹脂などの物質で覆って保護するボディコーティングのひとつです。ボディコーティングはワックスの他にポリマーコーティング、ガラス系コーティング、ガラスコーティングがありますが、中でもガラスコーティングはワックスにはないさまざまなメリットがあります。
ポリマーコーティングは、シリコーンやフッ素などからなるポリマーを塗装面に吹き付けるボディコーティングです。ワックスと同じようにDIYで施工可能であり施工後は約2ヶ月~3ヶ月とワックスよりも長い期間塗装面を保護し続けます。
ガラス系コーティングはポリマーにガラス繊維を加えたボディコーティングです。丈夫なガラス繊維を取り入れることにより、約半年~1年塗装面を保護します。
ガラスコーティングは低分子シランやポリシラザンなどを含んだボディコーティングで、有機系溶剤が含まれていません。そのため熱や紫外線、酸性雨や除雪剤などの影響を受けにくく、約3年間~5年間効果が持続します。またガラスコーティングの被膜は硬いため、擦り傷が付きにくくなるのもメリットです。
ガラスコーティング剤は塗装面の微細な凹凸に入り込み密着する機械的結合と、塗装面とコーティング剤の原子による化学結合によって塗装と固く結合します。そのため定着性が高く、ワックスよりも長く効果が持続します。
また、優れた撥水性や防汚性により水洗いだけでも汚れが落ちやすくなり、洗車が簡単に行えるようになるのもメリットです。ワックスよりも手軽にきれいな状態を復活できるでしょう。
どのようなボディコーティングであっても、時間の経過と共に劣化は避けられません。そのため長持ちさせるには、洗車やメンテナンス剤を使ったクリーニングなど定期的なメンテナンスが不可欠です。ここでは、ボディコーティングの効果を復活させるためにメンテナンスが必要な理由と目安となる状態について解説します。
ボディコーティングにおけるメンテナンスとは、被膜上の固着した汚れの除去や、酸性雨・紫外線などで発生する損傷部分を復活(コート剤の再塗布)させる作業のことです。ガラスコーティングでは、コーティング施工店やコーティング剤メーカーが持続期間の目安を提示しています。これは定期的なメンテナンスの実施を想定して、設定されていることがほとんどです。
ボディコーティングが部分的に剥がれてしまうと、被膜と露出した塗装の境目に汚れがたまりやすくなってしまうため、塗装ダメージの促進につながります。ボディコーティングの効果を持続させるためにも、定期的なメンテナンスは欠かせない作業です。
ボディコーティングのメンテナンスは、シャンプー洗車で落ちない汚れが付着している場合や、水はじきが低下している場合、洗車時に汚れ落ちが悪くなってきた場合に行います。
特にイオンデポジットやウォータースポットなどの通常の洗車では落ちない汚れは、塗装面まで侵食する恐れがあるため、見つけしだい早急にメンテナンスを実施しましょう。また、水はじきが鈍くなっている状態もメンテナンスを実施すべきタイミングのひとつです。このように、ボディコーティング本来の効果を復活させたい場合は、メンテナンスを実施することが重要です。
イエローハットは、独自技術によって生み出したガラスボディコーティング「シャインズコート」を取り扱っています。シャインズコートは車をボディコーティングして色あせや汚れから車を守るだけではなく、艶出し効果にも優れたボディコーティングです。ここからはイエローハットでボディコーティングを行うメリットを紹介します。
シャインズコートは紫外線、酸性雨、砂、泥、ほこりからのダメージを防ぎ、傷や汚れを付きにくくするイエローハットの独自のボディコーティングです。撥水機能を持たせているため、雨の日でも雨水が粒となって滑り落ちていきます。また、ガラス被膜に特殊シリコーンを反応させ、きらめくような輝きと質感のある深い艶を与えるのも特徴です。
シャインズコートは高純度反応硬化型「ダイヤモンドZコーティング」、反応硬化型「プラチナZコーティング」、被膜形成型「ゴールドZコーティング」の3種類のメニューから選択可能です。年に1度の定期メンテナンスを別途ご依頼いただければ、プラチナZコーティングの施工証明期間は3年、ダイヤモンドZコーティングの施工証明期間は5年となります。艶の復活にもつながりますので、ぜひお申し込みください。艶を出す方法としてガラス被膜のメンテナンスに最適なシルバーZコーティングもおすすめです。
シャインズコートでは全プラン共通で、ムートングローブによる丁寧な洗車と細部洗浄を行い、鉄粉除去専用スポンジで塗装表面に付着した鉄粉をやさしく除去。その後、研磨剤配合の高濃度アルカリ剤(ベースコンディショナー)を使った手磨きによる下地処理を実施します。さらに、塗装とコーティング剤を強固に結合させる「定着強化剤」を用いた脱脂処理を行うことで、ガラス被膜の密着性と持続性を最大化。この下地処理こそが、シャインズコートの艶・耐久性・撥水性能を長期間にわたり維持できる秘密です。
また、下地処理工程にオプションを追加することで、より深いシミや傷の除去も可能です。イエローハットでは傷のエッジ部分を磨き取る軽研磨下地処理か、エッジを含んだ塗装表面を平らにして洗車傷などを磨き取る2工程磨き下地処理のどちらかをお選びいただけます。なお、どちらのオプションも作業当日の店頭受付時に申し込み可能です。
シャインズコートについてのご予約・お見積もり・ご相談はイエローハットのWEBまたは電話で受付中です。WEBフォームから、施工する車名、利用店舗、ボディコーティングメニュー、希望日時を選択するだけで予約可能です。PC・スマートフォンどちらからでも予約を行えます。
現在、WEB予約でお申し込みいただいた方を対象に、全メニュー1,000円引きとなるキャンペーンを実施中です。(2025年9月現在)また、電話予約の受付時間は10時から18時まで、フリーダイヤルで受け付けしております。ぜひこの機会にご利用ください。
ワックスをかけることで車の艶と色合いをある程度復活できますが、小まめな洗車とワックスの塗り込みを続けなければワックス自体が汚れの原因となり、かえって車を汚してしまうかもしれません。
一方ガラスコーティングであれば、洗車の頻度を減らしながら塗装を長期にわたり美しく保てます。中でもイエローハットのシャインズコートは、深い艶と高い防汚性・撥水性を兼ね備えた高品質のガラスコーティングです。いくつかのメニューの中からお選びいただけますので、ぜひイエローハットでの施行をご検討ください。
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