エンジンオイルの量はどのくらいが適正？量の確認方法も解説

車に乗る際、ガソリンをはじめとする燃料は必ず補給が必要ですが、実はエンジンオイルも同様に量を確認し、定期的に交換する必要があることをご存知でしょうか？
エンジンオイルはエンジンを正常に動かすために欠かせない存在で、量が少なすぎたり、多すぎたり、汚れすぎたりするとさまざまなトラブルの原因になります。
このコラムでは、エンジンオイルの量を維持する重要性やその方法について解説します。

エンジンオイルの適正量とは

　　　　

エンジンオイルには車ごとに適正な量が決まっており、この量の範囲外で使用していると問題が起こる可能性があります。例えば、エンジンオイルが少なすぎるとエンジン内の潤滑や冷却などをうまくできなくなり、エンジンからの異音や燃費の低下、エンジンの焼き付きなどの原因になります。また、エンジンオイルが多すぎると、オイルたたきと呼ばれる現象が起きます。オイルたたきはピストンとクランクシャフトを連結しているコンロッドという部品が、入れすぎたエンジンオイルの油面を叩く現象で、燃費の悪化につながります。また、余分なエンジンオイルがガソリンと一緒に燃焼し、マフラーから白煙が発生することもあります。

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エンジンオイルの量の確認手順

　　　　

エンジンオイルの量は「オイルレベルゲージ」で確認できます。オイルレベルゲージはエンジンルームの中に入っています。確認手順としては、まず平坦な場所に車を停めボンネットを開けます。少しエンジンを冷ましてから、オイルレベルゲージを引き抜き、一度ウエスで拭き取ります。オイルレベルゲージを再度奥まで差し込んでから引き抜き、エンジンオイルが付着している部分の範囲で残量を確認します。
オイルレベルゲージには2つの穴もしくは「H」「L」という文字などの印がついており、エンジンオイルが両者の間に付着していれば適正量です。両方に付着している、あるいはどちらにも付いていないという場合は、適当な量に合わせる必要があります。

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エンジンオイルの量が多すぎる場合の対処法

　　　　

エンジンオイルが多すぎる場合は、余剰分を抜き取って適正量まで減らす必要があります。エンジンオイルを抜き取る方法には「上抜き」と「下抜き」の2種類があります。上抜きはエンジン上部からホースを差し込んでエンジンオイルを抜き取る方法で、下抜きは車体下部のオイルパンからドレンボルトを外して抜き取る方法です。上抜きはジャッキアップする手間がかからず、ドレンボルトを外す必要がないので、オイル漏れの心配がありません。また、下抜きでは少しだけオイルを抜くことが困難です。このため、上抜きでオイルを減らすことをおすすめします。
ご自身で実施するには必要な工具を手に入れる手間と作業の時間が掛かります。車の整備を日頃行わないという方、作業に不安がある方は、お店に依頼するのが良いでしょう。

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エンジンオイルの量が不足している場合の対処法

　　　　

エンジンオイルが不足している場合は全量交換が望ましいです。どうしても交換が出来ない場合に、応急措置として注ぎ足しを行うケースもありますが、車のコンディションを考慮すると、早めの全量交換をおすすめします。

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異音の発生

　　　　

エンジンオイルが不足すると異音が聞こえることがあります。異音にもさまざまな種類がありますが、特にアクセルを踏んだときにゴロゴロと鳴る場合が最も危険な状態です。エンジン内の部品がエンジンオイルによって十分に潤滑されずに直にぶつかってしまっている可能性があります。万一このような音が聞こえたら、すぐに安全な場所に車を停めましょう。

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エンジンの焼き付き

　　　　

エンジンオイルの不足、あるいは劣化によりエンジンが焼き付いてしまう場合があります。エンジンが焼き付くと、ゴムが焼けたような臭いがしたり、走行中にエンストしたりとさまざまな症状が発生します。焼き付いたエンジンは、修理が高額となるので、可能な限り避けたいトラブルと言えます。

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自然に減少する

　　　　

エンジンオイルは密閉空間を循環していますが、時間をかけて少しずつ減少していくことはあります。減少の主な原因はエンジンブレーキです。エンジンブレーキを掛けるとエンジンの燃焼室内で圧力が下がり、エンジンオイルが吸い上げられてガソリンと一緒に燃えてしまうことがあります。このため、長期間車を使用していると、徐々にエンジンオイルが減っていくのです。

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オイル上がり

　　　　

エンジンオイルが大きく減少する理由の1つに「オイル上がり」があります。エンジン内ではピストンをエンジンオイルで潤滑させてあり、通常はピストンと一緒にエンジンオイルが燃焼室に入らないよう「ピストンリング」という部品で塞いでいます。しかし、何らかの理由でピストンリングが摩耗すると、隙間からエンジンオイルが燃焼室に入り燃焼するので、エンジンオイルの減少につながります。これがオイル上がりと呼ばれる現象です。
ピストンリングが摩耗するのはエンジンオイルの汚れが主な原因です。

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オイル下がり

　　　　

エンジンオイルは「オイル下がり」という現象でも量が減っていきます。エンジン内で空気を入れ替える吸排気バルブには、エンジンオイルを燃焼室に入れないための「ステムシール」という部品が取り付けられています。気候の変化やステムシールの劣化によりエンジンオイルが燃焼室に入ってしまうことをオイル下がりと呼びます。ステムシールの劣化はピストンリングの摩耗と同様にエンジンオイルの汚れが主要因です。

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オイル漏れ

　　　　

エンジンオイルが急激に減っている場合はオイル漏れの可能性も考えられます。オイル漏れには車体下にエンジンオイルが垂れてくる外部漏れと、車体の内部で漏れる内部漏れの2種類があります。
どちらも主な原因の一端にオイル下がりがあり、内部漏れはオイル上がりも原因として考えられます。内部漏れは見た目で分かりづらいため、エンジンオイルの減少量やマフラーからの白煙などで判断します。一方、外部漏れは外にエンジンオイルが漏れているため、車体下の地面に黒い水たまりのようなものができることで判断できます。
特に外部漏れは、マフラー内などでの発火やエンジンの焼き付きが発生する可能性もあり危険な状態です。そのため、オイル漏れの放置は道路交通法で禁止されており、車検にも通らなくなってしまいます。

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オイル漏れが疑われる場合はプロに相談する

　　　　

多くの場合、オイル漏れを起こしていると何かしら兆候が見られます。オイル漏れを疑う現象が起こったら、早めにお店に相談しましょう。オイル漏れを起こしている場合には、修理が必要となります。短期的にはお金が掛かりますが、大きなトラブルを未然に防ぐためには、必要な出費と考えましょう。

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定期的なオイル交換を行う

　　　　

エンジンオイル不足を予防するために最も有効なのは、定期的にエンジンオイル交換を行うことです。交換の際にエンジンオイルの量を確認することでオイル漏れを早期に発見できるうえ、エンジンオイルをきれいな状態に保つことで、オイル上がりやオイル下がりも防止できます。
エンジンオイルの交換頻度は車種によって変わりますが、イエローハットでは、交換時期の目安として3,000Km~5,000Km毎、もしくは3ヶ月~6ヶ月のどちらか早い方を推奨しています。

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