入れすぎたエンジンオイルを抜くには？抜かないと起こり得るトラブルも解説

エンジンオイル交換をした際に、エンジンオイルを入れすぎてしまうと、燃費の悪化や異音の発生を招くことがあります。このような場合、適切な方法でエンジンオイルを抜かなくてはなりません。
このコラムでは、そんな入れすぎてしまったエンジンオイルの抜く2つの方法を解説し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。また、エンジンオイルが多すぎることで車に生じる不具体についてもご紹介します。

上抜き

　　　　

上抜きは、オイルチェンジャーを使用して、文字通り上からエンジンオイルを抜く方法です。
エンジンオイルの量を確認するためのオイルレベルゲージを抜き、挿入口からオイルチェンジャーのホースを差し入れます。ホースがオイルパンの底まで到達したら、オイルチェンジャーを起動しエンジンオイルを吸引します。

---

下抜き

　　　　

下抜きは、オイルパンを塞ぐドレンボルトと呼ばれるネジを外して、下からエンジンオイルを抜く方法です。ドレンボルトはオイルパンの下部にあるため、下抜きを行う際は、車体のジャッキアップが必要です。上抜きと比較して怪我のリスクを伴うので、上抜きができない場合以外は、下抜きによる作業はおすすめしません。
下抜きの手順としては、車体をまずジャッキアップして固定します。次にドレンボルトを外して古いエンジンオイルを排出します。このとき、ドレンボルトは無理に外そうとするとネジ頭が潰れる可能性があるため、作業に不安がある場合はお店に依頼する方が無難です。
ドレンボルトを外すと同時にエンジンオイルが排出されるため、オイルパックで廃油を受けてください。

---

廃油処理が楽

　　　　

上抜きでは、吸引されたエンジンオイルはオイルチェンジャーの中に溜まっていきます。このため、周りに廃油が飛び散る心配がありません。一方、下抜きでは思わぬ方向にエンジンオイルが飛び散る可能性があるため、こぼれてしまったエンジンオイルの処理に困ることがあります。
なお、ご自身でエンジンオイル交換をする際に排出されるエンジンオイルは廃油として適切に処理しなくてはなりません。自治体によっては通常のゴミとして回収していないこともあるため、処理には注意が必要です。処理が手間だと感じる方は、お店でエンジンオイル交換を依頼する方が、気軽に交換作業を完了できます。

---

トラブルを回避しやすい

　　　　

下抜きでは、ドレンボルトを緩めてエンジンオイルを抜くため、その後の閉め具合によってはオイル漏れが起こってしまうケースがあります。オイル漏れはエンジンの焼き付きなど、大きなトラブルを引き起こす原因の1つです。
また、逆に締め具合が強過ぎるとドレンボルトが潰れてしまうこともあります。
その点、上抜きではそもそもドレンボルトの開閉をしないため、オイル漏れなどのリスクを想定する必要がありません。

---

短時間で作業が完了する

　　　　

下抜きでエンジンオイルを抜く場合、どうしてもジャッキアップ作業やドレンボルトの開閉作業があるため、時間がかかりがちです。
上抜きであればこれらの手間を省けるため、短時間で作業を完了させることが可能です。

---

上抜きのデメリット

　　　　

続いて、上抜きでエンジンオイルを抜くデメリットを解説します。
上抜きのデメリットは、全ての車に対して実施できる方法ではないことです。例えば、車種によってはエンジンオイルが一方向に寄ってしまうことを防止するために、オイルパンの内部に仕切りが付けられている場合があります。このような車の場合、オイルチェンジャーのホースがうまくエンジンオイルに届かず、上抜きができないことがあります。また、冬場など気温が低い場所では、粘度が硬いエンジンオイルをうまく吸引できないこともあります。

---

下抜きのメリット

　　　　

下抜きでエンジンオイルを抜くメリットは、エンジンオイル交換と、下回りの点検を一緒に実施できることです。ジャッキアップが必要ではあるものの、エンジンオイルを含めた各種オイルの漏れが起きやすい状態になっていないか、部品が損傷していないかといった確認ができます。オイル漏れを初期のタイミングで発見できると、エンジンへのダメージを少なくすることができます。

---

下抜きのデメリット

下抜きのデメリットとしては、大きく2つが挙げられます。

1つは、下抜きを行う前に必要なジャッキアップの作業ですが、やり方を間違えると重大な事故が発生する可能性があります。どうしても車の下に潜る必要がある場合は、応急用のジャッキだけではなく、必ず車体を安定させるリジットラックを用いて作業しましょう。
また、初心者に多いミスとしてオイルパンなど、ジャッキポイントでない場所でジャッキアップしてしまうことが挙げられます。
安全に作業するために、所有する車の説明書に記載されているジャッキポイントに正しくジャッキアップさせることが重要です。

もう１つは、下抜きでエンジンオイルを抜く際、ドレンパッキンを新たに交換してからドレンボルトを閉める必要があり、手間が多く掛かるのもデメリットの一つです。ドレンパッキンはドレンボルトを閉める際に潰れて隙間を無くし、オイル漏れを防止する役割を担う部品です。しかし、一度使用したものは再利用できず、交換をしないとエンジンオイル漏れの原因となります。
また、ドレンボルトを閉める際に力加減が弱いとドレンパッキンとの間に隙間が生じてオイル漏れの危険があるため、整備経験がある方が実施する方が無難です。

---

　　　

燃費の悪化

　　　　　

エンジンオイルを入れすぎたまま走行すると、エンジン内部の摩擦抵抗が増え、燃費に悪影響を与えます。通常、コンロッドと呼ばれるピストンとクランクシャフトの連結部位が、エンジンオイルを掻き上げてエンジン内部を潤滑させていますが、エンジンオイルを入れ過ぎてしまうとコンロッドがエンジンオイルの表面を叩く、「オイルたたき」が発生します。このオイルたたきは抵抗となり、エンジンの回転を鈍くするため、エンジンが本来の性能を発揮できずに燃費の悪化につながります。
エンジンがかかりにくくなる、アイドリングが安定しない、などの兆候が見られる場合は、エンジンオイルの入れ過ぎを疑いましょう。

---

　　　

異音の発生

　　　　　

エンジンオイルを入れすぎると、エンジン内部で異常燃焼が起こり「ノッキング」、つまり異音が発生することがあります。ノッキングはエンジンオイルの入れすぎに関わらず、エンジンに重大なトラブルが起こる前触れであることが多く、放置するとエンジンが故障し、高額な修理費用がかかる恐れがあります。ノッキングが起こったら速やかにお店で点検を依頼することをおすすめします。

---

　　　

白煙の発生

　　　　　

エンジンオイルを入れすぎると、通常の使用では入ることがない燃焼室にエンジンオイルが入り込み、ガソリンと一緒に燃えることで、マフラーから白煙が出ることがあります。
白煙の量が少なければ大きな問題になりませんが、白煙の量が多い場合は車両火災が発生する場合があるため、注意が必要です。

---

　　　　　　 　　　　　

イエローハットなら、ノウハウが豊富なスタッフが在籍しているため、お客様の車にピッタリの商品を選定し、トラブルなくエンジンオイルを交換することが可能です。交換作業で出た廃油についても、イエローハットが処理させていただくため、お手間を取らせません。

　　　　　

また、24時間パソコンやスマートフォンから予約ができるオイル交換ネット予約をご利用いただければ、作業当日もお待たせすることはありません。交換作業も約15分でスピーディに完了します。

　　　　　

さらに、「オイル&ポイントカード」「クレジット&ポイントカード」にご入会いただければ、一年間エンジンオイル、オイルフィルターなどの交換工賃が無料になる特典もご用意しております。また、各種ポイントカードは利用金額に応じて買い物に使えるポイントも付与され、貯まったポイントは1ポイントからお買い物にご利用いただくことができます。

---