オイルフィルターが外れない場合の対処法を解説！

オイルフィルターは、エンジンオイル中に溜まっていくスラッジや鉄粉を集め、エンジン内に不純物が循環しないようにする役割を担っています。そして、オイルフィルター自体も汚れを吸収することで目が詰まっていくため、定期的な交換が必要となります。
ただし、きちんとした手順で取り付けていなかったり、あるいは交換を怠ったりすることで、オイルフィルターがうまく外れないことがあります。
このコラムでは、オイルフィルターが外れない場合の対処法を解説します。また、オイルフィルターの役割や交換が必要となる理由、さらには交換方法についてもご紹介していきます。

カートリッジ式オイルフィルターの場合

　　　　

カートリッジ式のオイルフィルターは、エンジンの外に設置されるカートリッジ内にフィルターをはじめとするパーツが納められ、フィルターが劣化したらカートリッジごと取り換える仕組みの物です。そのため、密封性維持のためエレメント交換式では必須となるOリングが要らず、カートリッジからフィルターを取り出して交換する必要もないなど、メンテナンス性に優れたメリットがあります。
反面、カートリッジの着脱には専用のカップ式オイルフィルターレンチを使う必要があり、固着したカートリッジを外すのに難儀することもあります。このとき無理に回そうとすると、レンチが空回りを起こしてしまう可能性があります。このようなトラブルに陥ってしまった場合は、サイズ調整が可能なカップ式や３本爪タイプのオイルフィルターレンチを使ってみてください。ただし、固着時専用のレンチで固定できないほど変形してしまっている場合もあります。そのような場合は、レンチとカートリッジの間にウエスなどの布を挟み込み、隙間を埋めて回せるかどうか試してみてください。
しかし、無理に外そうとするとオイルフィルター取付部が損傷してしまう可能性もあるため、ご自身での着脱が難しい場合はお店へ相談してください。

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エレメント交換式オイルフィルターの場合

　　　　

エンジンに内蔵されているタイプがエレメント交換式ですが、劣化したエレメントとOリングのみの交換でオイルフィルターのケースは再利用できるため、低コストでメンテナンスできるメリットがあります。エレメント交換式では、フィルターの取り外し時にケースが変形することはほとんどありません。しかし、固着していると取り外す際に力が必要となることから、オイルフィルターレンチを傷めてケースを外せなくなってしまう場合があります。ご自身での取り外しが難しいと感じた場合は、無理に外そうとせずにお店へ相談してください。

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チェーンレンチが滑る

　　　　

狭い場所での交換作業に活躍するチェーンタイプのオイルフィルターレンチを使って外す場合に、チェーンがフィルター表面を滑ってしまうことがあります。この場合には、滑りの原因となっているフィルター表面に付着した汚れなどをウエスで拭き取ってから、取り外し作業を再開してください。

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カップレンチが噛まない

　　　　

固着していない場合であっても、オイルフィルターのカートリッジとレンチの大きさがあっていなければ、取り外しは難しくなります。カップ式のオイルフィルターレンチを上手に使うには、カートリッジに合ったものを用意してください。

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手が滑る

　　　　

レンチ類ではなく、ご自身の手が滑って取り外し作業が進まないこともあります。この場合には、まず手とオイルフィルター表面を奇麗にします。そのうえで、両手の力が十分かけられる状態で作業を進めてください。

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オイルフィルターの役割

　　　　

オイルフィルターの役割は、エンジンオイルに溜まっていく不純物をフィルターでろ過することです。このフィルターはエレメントとも呼ばれ、紙や合成繊維で作られることが多くなっています。
エンジン内部で金属パーツの摩擦を防ぎ、各所に付着する汚れを取り込みながらキレイにしていく役割を果たすのがエンジンオイルです。エンジンオイルは、走り続けていくと、燃料の燃えカスであるスラッジや摩擦により生まれる金属粉などの不純物を含んで汚れていきます。汚れて粘度が失われたエンジンオイルでは油膜切れが起きやすくなるうえに、金属粉がエンジンを傷つける原因ともなり得ます。
しかし、エンジンオイルが汚れるたびに交換するのは手間がかかってしまいます。そこで、オイルフィルターが持つろ過機能で不純物を吸着し、エンジンオイルの性能を長期間維持できるようにしているのです。

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定期的な交換が必要な理由

　　　　

汚れで目詰まりを起こしてろ過機能が失われたオイルフィルターは、エンジンオイルの循環を妨げてしまいます。このとき、エンジンオイルを送り出すオイルポンプに負荷がかかり過ぎれば、油圧を逃がすためのリリーフバルブが開いてエンジンオイルの流量が維持されます。ただし、エンジンに流れていくのは汚れたままのエンジンオイルです。したがって、潤滑作用はもちろん冷却・密閉作用など、エンジンの正常な動作や耐久性に関わる役割を十分に果たすことは期待できなくなります。
また、オイルフィルターはできるだけエンジンオイル交換と一緒に実施してください。オイルフィルター内に残留する汚れたエンジンオイルと混ざると、エンジンオイルの劣化が早まってしまいます。また、交換サイクルについては、走行距離や普段の走行環境にもよりますが、イエローハットではエンジンオイル交換2回につき1回の割合での交換をおすすめしています。※交換目安は車の状態、走行距離により異なります

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交換を怠るとトラブルの原因になる

　　　　

オイルフィルターがろ過機能を果たせなければ、エンジンオイルの劣化が進み、潤滑・冷却・密閉作用が減退します。燃費の悪化はもちろん、油膜が失われることにより摩擦熱が生じると、最悪の場合エンジンが焼き付く危険があります。
また、オイルフィルターが劣化して破損すると、そこからエンジンオイル漏れが起きることもあります。漏れることでエンジンオイルの量が減れば焼き付きを起こす危険が増すだけでなく、漏れ出たエンジンオイルが火種となって車両火災になる可能性もあります。

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