COLUMN
鈑金・塗装修理について解説
バンパーはぶつけた衝撃でへこみが発生しやすい部品です。ドライヤーを使ってへこみを補修できないか気になる方もおられるのではないでしょうか。ドライヤーを使用した修理の方法は比較的簡単ですので、どなたでも実践しやすいと言えます。
このコラムでは、バンパーのへこみをドライヤーで修理する手順や注意点を解説します。同時に、バンパーの修理をプロに依頼した場合のメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
車のバンパーに使われている素材は、ポリプロピレンをはじめとする樹脂がほとんどです。ポリプロピレン樹脂は「熱可塑性(ねつかそせい)」と呼ばれる、熱を加えることで柔らかくなる性質があります。
熱可塑性を持つ素材は冷やすと再び固まりますので、ドライヤーでもへこみを元に戻すことが可能です。バンパーにへこみなどの変形がある場合は、試してみると良いでしょう。
バンパーにへこみがある場合、熱を加えることで元の形状に戻すことが可能です。板金修理のプロは、どのような道具を使用するのか気になる方もおられるでしょう。ここでは、プロが使用する道具に触れつつ、へこみを直す大まかな方法について解説します。
プロは家庭に普及している一般的なドライヤーではなく、ヒートガンや工業用ドライヤーと呼ばれる道具を変形した部分に使用します。家庭用のドライヤーと違い、高温の風を送り出せるため、効果的にバンパーを温めることが可能です。ただし、家庭用ドライヤーでも、熱風を当て続けることでへこみを戻す程度の温度まで温められます。
そして、バンパーを温めた後、裏から押し出しへこみを戻すのが大まかな手順です。基本的にバンパーのへこみ修理では、取り外して作業する必要があります。
ドライヤーでへこみを戻したとしても、きれいに元通りの状態になるとは限りません。小さなへこみに関しては、パテで埋めて再塗装するのが一般的です。パテには種類があり、樹脂製のバンパーには柔軟性があるバンパーパテを使用します。
バンパーパテは可とう性と呼ばれる性質があるため、樹脂製のバンパーに適しています。ただし、パテを盛り過ぎると「パテ痩せ」と呼ばれる失敗事例につながるため、薄く塗ることが大切です。へこみ部分をできるだけ元に戻した後に、バンパーパテを塗るのが重要と言えます。
バンパーのへこみをドライヤーだけで修理するのは、プロにおいても困難です。バンパーを取り外す必要があり、失敗のリスクがあることから、難しいと感じた場合はプロに依頼することをおすすめします。
プロは工業用ドライヤーだけでなく、へこみを押し出すツールや塗装するための環境を整えています。また、豊富な知識や経験があるため、きれいに修復することが可能です。ドライヤーでの補修は、あくまでも目立たない程度の仕上がりで妥協できる場合に検討してみると良いでしょう。
ここでは、車のバンパーにできたへこみの具体的な修理手順を紹介します。バンパーの取り外しから取り付けまで、4つのステップに分けて解説しますので、DIYを検討している方の参考になるでしょう。それぞれのステップにおけるポイントについても必見です。
バンパーのへこみ修理では、作業性を高めるために取り外すことが必要となってきます。多くの場合、ボルトやクリップで取り付けられていますので、外していきましょう。ナンバープレートの裏など、見えない場所が固定されている場合もありますので、見逃さないよう注意が必要です。
バンパーを取り外すと、作業性の向上や塗装の際のマスキング処理が少なく済むなどのメリットがあります。また、隅々まできれいに塗装しやすい点も利点です。
次に、バンパーのへこみや傷の修復工程です。ドライヤーなどで熱を加え、柔らかくした後に裏側から押していきます。表面の加熱部に触れることで、どの程度温まったのか分かるでしょう。パテが厚いほどパテ痩せで仕上がりに影響しますので、薄く塗れるようへこみを極力戻しておくことが重要なポイントと言えます。
また、へこみ部分に傷があればけずり落として表面を整えます。傷をそのままにするとパテを塗っても浮き出てきますので、しっかり平滑にすることが大切です。
へこみを戻し、パテで面を整えた後は塗装前の下地処理を行います。下地処理ではサフェーサーを塗布しますが、その前に脱脂と耐水サンドペーパーで足付けを実施しましょう。この工程を怠ると、サフェーサーが密着せず失敗の原因となります。
サフェーサー塗布後はしっかりと乾燥させ、表面の凹凸部分を研磨して平滑にします。手で触れると、目に見えない凹凸も確認できるでしょう。
下地処理後は、塗装工程に移ります。塗装前に水分やごみが残っていないか確認して、塗料を吹き付けましょう。吹き付けの際は、スプレーの距離や吹くスピードを一定にすることが大切です。
塗料やクリアを吹き付けた後は、しっかりと乾燥させて磨きでムラを整えていきます。最後に磨くことで、きれいな艶を出せるでしょう。また、塗料の垂れ跡を取り除くことにもつながります。塗装後は車体にバンパーを装着して完成です。
バンパーのへこみ修理に限りませんが、ボディの補修では失敗が付きものと言えるでしょう。きれいに仕上がらないだけでなく、けがや部品の破損にも注意が必要です。ここでは、バンパーのへこみ修理の際に注意したいポイントを3つ解説します。
ドライヤーなどでバンパーを加熱する際、手で触れて温度を確認しますが、この時に火傷しないよう注意しましょう。熱風を当てた面に直接触れるのではなく、反対側から温度を確認することが大切です。
特に工業用ドライヤーの熱風は高温となっていますので、風を肌に当てないよう注意します。他にも、傷やバンパーの縁などの鋭利な部分にも触れないことが大切です。
樹脂製のバンパーは、加熱し過ぎに注意が必要です。バンパーに使用される素材のポリプロピレン樹脂は、160℃を超えると溶けてしまいます。バンパーが溶けると修復がより難しくなり、交換が必要になるケースもあるでしょう。
火傷に注意しつつ温度を確かめ、触れられない場合は加熱箇所が水でぬれたような見た目になったときは、直ちにドライヤーの使用を中止します。
バンパーのへこみ修理をDIYで実施する際、失敗のリスクがあることを考慮することが大切です。失敗例はさまざまですが、知識や経験がないときれいに直せる可能性は低いと言えます。修理の跡が目立ってしまったり、より状態を悪くしてしまったりなど、直しきれない可能性があることを念頭に実施することが大切です。
DIYで失敗してプロに修理を依頼すると、修理代がかさむケースも考えられます。最悪の場合、再使用不可となり交換となるでしょう。
バンパーのように樹脂製のボディは、ドライヤーである程度へこみを修復できる可能性があります。ドアやボンネットなど金属製のボディにもドライヤーを使用できないか気になる方もおられるでしょう。
金属でもドライヤーで加熱し冷却スプレーなどで一気に冷やすと、へこみを直せる可能性があります。これは、金属が形状記憶という性質を持つためです。ただし、プロにおいてはそのような手法を用いることは一般的とは言えません。たたき出しやパテなどで、しっかり直すのがプロの板金修理です。
バンパーのへこみは、イエローハットでも修理できます。イエローハットでは、バンパーのへこみに対応した本格鈑金を依頼可能です。部位によっては、傷をきれいに早く修復できるクイック板金もぜひご活用ください。ここでは、イエローハットの板金メニューや見積り予約の方法をご紹介します。
イエローハットでは、バンパーのへこみ修理を本格鈑金で受け付けています。一方で、へこみがないバンパーの傷やドア・フェンダーの傷とへこみについては、ワンプライスクイック鈑金で修理可能です。
ワンプライスクイック鈑金は、コストを抑えることでリーズナブルな価格を実現しています。最短であれば数時間で仕上がることが特徴です。(傷・へこみの状態により、施工日数がかかる場合がございます。)
本格鈑金だけでなくワンプライスクイック鈑金もクオリティーにこだわっていますので、安心してご依頼いただけます。イエローハットのWEBサイトでは、ワンプライスクイック鈑金の料金表や施工事例を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
イエローハットの板金見積りのご来店は、専用WEBページからご予約が可能です。まずは予約専用ページにアクセスし、お近くの店舗をご選択ください。画面の表示通り、車種や氏名など必要事項の入力を進めていただくと予約が完了します。
お客様ご自身で見積りの来店予約を完了できますので非常に便利です。板金のお見積りは無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。また、コールセンターへのフリーコールでも予約できます。 お見積りご提示後、ご納得いただければ施工の日程をご予約いたしますので、ぜひご利用ください。
バンパーのへこみは、ドライヤーで加熱することで、元の形状に戻しやすくなります。ただし、バンパーの脱着が必要で、加熱の際に火傷や破損のリスクもありますので、難しいと判断した場合はプロに頼ることが大切です。
イエローハットでは、本格鈑金とワンプライスクイック鈑金の2つのメニューを用意しています。どちらもお見積りは無料です。バンパーのへこみは、本格鈑金できれいに修復可能ですのでぜひご相談ください。