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タイヤ交換ついて解説
車のタイヤは、走行中にはさまざまな劣化の要因に晒されていることから、気が付かないうちに傷が付いてしまうものです。しかし、傷の種類や程度によってはパンクやバーストに至ることもあり、走行中に起きると車のコントロールを失って事故に繋がりかねません。
このようなトラブルを避けるには、日頃からタイヤの状態を確認して傷の早期発見を心掛けるとよいでしょう。そこでこのコラムでは、タイヤ傷の種類、タイヤの損傷が原因でパンク・バーストした際の対処方法、タイヤの損傷を抑えるための対策などについて解説します。
目次
タイヤの傷は状態によっていくつかの種類に分類されるため、特徴を押さえておくことで見分ける際に役立ちます。そこで、傷の状態によってどのような特徴があるのかについて、以下にそれぞれについて解説します。
セパレーションとはタイヤが路面と接触する部分のトレッドや、タイヤの骨格部分であるコード層のカーカス、側面のサイドウォールなどのタイヤの一部分が剥がれる現象を言います。
多くの場合ではタイヤ内部に剥離が発生するために外観上は目立った損傷は見受けられませんが、剥離するとその部分の強度が低下して空気圧で膨れ上がってきます。セパレーションが発生する原因は、空気圧不足、空気圧過多、ロードインデックス(耐荷重)超過、大きな衝撃などが主たるものです。
タイヤの内部にはカーカスやカーカスコードと呼ばれる鉄や繊維素材を糸状にしたものが編みこまれており、これによってタイヤの形状を保って衝撃や荷重に耐えられるようになっています。コード切れとはこの糸状の部材が切れて強度が弱まる現象のことです。
コードが切れて強度が低下した部分が空気の圧力によって膨らみ、多くの場合でピンチカットと呼ばれるコブのようなものができるのが特徴です。コード切れが発生する原因には、タイヤの空気圧が低過ぎる状態で走行を続けること、縁石などに強くぶつかること、所定の耐荷重を超えた積載などが挙げられます。
カットとはトレッド部、ショルダー部、サイドウォール部などに発生する傷のことで、傷の種類としては切り傷、擦り傷、えぐり傷、打ち傷の4つに大別されます。傷の程度や形状は発生状況によって異なり、表面のゴム層に傷が付いたものからタイヤの内部にまで貫通したものまでさまざまです。
多くの場合にカットが発生するとタイヤ表面に目に見える傷ができることから、気を付けていれば日常点検で発見できます。カットが発生する主な原因としては、縁石や障害物への衝突・擦過、石などの異物の噛み込み、空気圧不足による局部的な圧縮・伸長、鋭利な障害物への接触、悪路走行などがあります。
クラックとはタイヤ表面に干からびたような多数のひび割れができることを言い、軽微なものであれば大きな影響はありませんが、クラックが広く深くなってくると内部のカーカスコードに達します。
クラックがカーカスコードにまで達しない場合でも、クラックの程度によってはタイヤ内部に水が浸入してゴムの劣化が早まったり、スチールコードに錆が発生して膨張したりすることもあります。
クラックは空気圧不足、直射日光や雨の影響によるもの、荷重超過などが原因で発生する傷です。クラックは発生すると徐々に進行するものであるため、小まめな点検を行うことがおすすめです。
タイヤの傷は、どの種類でも放置しておくとパンクやバーストの原因になります。そのため、万が一タイヤにトラブルが起きた際は、焦らずに対処するとよいでしょう。そこで、タイヤのトラブルとしてパンクやバーストした際の対処方法について解説します。
走行中にタイヤがパンク・バーストした際には、慌てずに落ち着いて車を操作することが最も大切です。タイヤがパンク・バーストすると車を思うように制御できなくなりますが、焦って急ハンドルを切ったり急ブレーキを踏んだりすると二次災害を招く恐れがあります。
まずは、タイヤに余計な負荷が掛からないように注意しながら、徐々にスピードを落とし安全な場所に車を停めます。車を停めたら一般道ではハザードランプを付け、高速道路では三角表示板や発煙筒を使って後続車に注意喚起します。
その後、スペアタイヤや応急修理セットで対処できるのであればご自身で処置するか、安全確保や作業に少しでも不安がある場合は無理をしないでロードサービスを呼んでください。
スペアタイヤが搭載されているのであればその場でタイヤ交換を行えますが、多くの場合は応急用(テンパータイヤ)のもので、長距離や高速での走行には向いていません。
応急用タイヤに履替えた場合は、できる限り早く新しい通常走行用のものに履替えてください。スペアタイヤへの履替え手順は以下の通りです。
スペアタイヤが搭載されていない車にはパンク修理キットが搭載されています。スペアタイヤと同様にパンク修理キットも応急的な処置をするものであり、やはり長距離走行や高速走行には向かないため、処置後はすみやかに修理するか新しいタイヤに交換するとよいでしょう。パンク修理キットの使用手順は以下の通りです。
タイヤは空気圧を適正に調整したり、保管方法に気を付けたりすることで過度な劣化を抑えることが可能です。以下にそれぞれについて解説します。
タイヤの空気圧を適正に調整することはタイヤメンテナンスの基本です。空気圧が低過ぎる場合、タイヤが波を打つようになるスタンディングウェーブ現象が発生しやすくなります。
スタンディングウェーブ現象は発生してもドライバーが気が付くことは少なく、その状態で走行を続けるとタイヤが過熱してバーストに繋がります。
逆に空気圧が高過ぎる場合、特に暑い日に高速走行すると路面との摩擦熱がタイヤの内部に伝わりやすくなり、こちらもバーストに繋がる原因です。タイヤの空気圧は少なくとも1ヶ月に1度の頻度でチェック・調整するようにしてください。
直射日光に当たって紫外線の影響を受ける所、温度が高くなる所、湿度が高くなる所も保管場所としては不適切であり、タイヤの劣化・ひび割れを起こす原因となります。
屋内の冷暗所に保管できれば理想的ですが、そのような環境が確保できずに屋外で保管する場合は、軒下の日陰で風通しが良く、できるだけ雨や水気に晒されない場所を選ぶとよいでしょう。
保管中にタイヤの損傷や劣化を極力避けるためには、保管前の適切な処置だけでなく、便利な道具を活用することもおすすめです。そこで、タイヤの保管時に押さえておきたいポイントについて解説します。
タイヤの保管前にすべき処置として、2点ほど押さえておきたいポイントがあります。一つ目は、タイヤの汚れをしっかりと除去しておくことです。タイヤには走行中に油分や化学物質を含んだ汚れが付着し、さらに雪道を走行する場合は凍結防止剤や融雪剤に含まれる化学物質がタイヤに付着します。
これらの物質はタイヤの劣化を進行させるため、水洗いでしっかりと落とし、その後は十分に水気を拭き取って乾燥させてから保管を行います。
二つ目は、タイヤの空気圧を落とすことです。空気圧をそのままにしておくと内圧でタイヤに負荷がかかり続けるため、指定空気圧の半分程度か1kpa以下に落とすことでタイヤの負担を軽減します。
専用の道具があると、自宅でのタイヤの保管環境をより良い状態に保つことが可能です。ここでは、2つの道具を紹介します。
一つ目は、タイヤラックです。タイヤをタイヤラックに置いておけば、立てた状態で保管できて転がってしまうこともなく、余計な場所を取らずに収納できます。屋外でタイヤを保管する場合にはタイヤラックに置くことで雨が降ってもタイヤが濡れた地面に接することがなく、水気による劣化を避けることが可能です。
二つ目は、タイヤカバーです。屋外でタイヤを保管する場合には紫外線や雨風に晒されることが心配ですが、タイヤカバーをかけておけばそれらのダメージ要因を避けられます。
ただし、雨の多い時期にはタイヤカバー内に湿気が充満することがあるため、定期的に取り外して乾燥を行います。
タイヤに傷がついてしまった場合は修復することはできないため、早急に履替えることをおすすめします。そこで、タイヤの履替え作業に必要な道具やDIYでのタイヤ履替えのやり方、タイヤ履替え作業の注意点について解説します。
タイヤの履替え作業に最低限必要な道具は、車体を持ち上げるジャッキ、ホイールナットを緩める・締める十字レンチ、ホイールナットを適正トルクで締めるトルクレンチです。
スペアタイヤを搭載している車にはネジ式のパンタジャッキが搭載されていますが、これは操作性・安定感が悪く、あくまでも非常用であるため通常の交換作業には不向きです。
操作性・安定感が良い油圧式フロアジャッキは、カー用品店などで良く販売されており、安いものであれば数千円で入手できます。トルクレンチも数千円で入手できます。これらに加えて車体を固定するための輪止め、作業用の軍手などもあると便利です。
タイヤの履替え手順については上記のスペアタイヤの項で概略を解説しましたが、ここではもう少し詳しく解説します。
タイヤの履替え作業を行う際には、空気圧やタイヤサイズ、回転方向やホイールナットの向きなどに注意します。
空気圧については、新しいタイヤを装着したら空気圧を測定し、必要に応じて空気を充填します。サイズについては、それまで装着していたタイヤの側面を見てサイズを確認し、同じサイズのタイヤを装着するのが基本です。
回転方向(進行方向)については、回転方向が指定されているタイヤを装着する場合はタイヤの側面に表示されている矢印を見て指定された方向を確認します。ホイールナットの向きについては、貫通型のナットの場合では内側(車体側)と外側の区別があるため、取り付ける向きを間違えないようによく確認することがおすすめです。
全国約700店舗を展開するイエローハットでは、専任のスタッフによるタイヤ安全無料点検から、タイヤ交換まで承っております。ここからは、イエローハットのタイヤ購入時の特徴や魅力について解説します。
タイヤを購入するならイエローハットのWEBサイトでのご注文が便利です。注文方法はカテゴリー・自動車メーカー・車種・タイヤのブランドを選択し、交換作業をする日時と店舗を選んで最後にお客様情報を入力するだけです。注文・作業予約を済まされた方には予約確定メールを送信いたします。あとは作業日に店舗へ行って受付を済ませれば、待ち時間なしで作業を開始いたします。
タイヤを購入・交換する際に、補償対象金額に応じて加入料金(4,400円から11,000円)をお支払い頂くと、万一のタイヤトラブルに備えてご加入いただける補償です。タイヤを交換した後に1本でもパンクやバーストが発生した場合には、新品のタイヤに交換いたします。
また、補償期間はタイヤを交換してから2年の経過または、走行距離が25,000kmに到達した時点までとなっており、タイヤ4本セットの購入代金+交換工賃または税込10万円の安い方を上限として補償いたします。全国約700店舗ほどあるイエローハットで利用できるため、遠方へのドライブの際などもぜひご活用ください。
タイヤ4本セットもしくはタイヤとホイールを合わせて4本セットで税込20,000円以上お買い上げいただいた方には、2項目の無料タイヤアフターサポートを1回ずつ実施いたします。
一つ目は、ホイールナットの増し締め点検・締め付けトルク値の確認です。タイヤを交換した後はまれにホイールナットが緩む可能性があるため、タイヤを交換してから100kmの走行をめどに増し締め点検をおすすめしています。
二つ目は、タイヤローテーションです。タイヤの減り方は装着位置によって異なります。定期的にローテーションをすることでタイヤの寿命を伸ばせることから、一定距離走行後にローテーション実施をおすすめしています。
タイヤは一昔に比べると耐久性や耐摩耗性が大きく向上していることから、点検のサイクルも長くなっており、タイヤに日常的に注意を払うドライバーは減少傾向にあると言われています。
しかしながら、タイヤは乗る人の命を守るとても重要な部品です。事故を未然に防ぐためには、日頃からタイヤに傷やひび割れなどの損傷がないかを点検し、異常が見られたら早急に対応することが大切です。
タイヤの異常の早期発見と適切なタイヤ交換にはぜひイエローハットをご活用ください。
イエローハットの各店舗にはタイヤのことを知り尽くしたスタッフが在籍しており、幅広い知識と経験を基に最適なタイヤケアをご提案します。
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