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タイヤ交換では適切なトルク管理が大切!トルクレンチの必要性とは?

タイヤ交換を自分で実施する場合、ホイールナットやハブボルトを破損させないためにも締付トルクの管理をすることが大切です。どの程度の力で締め付ければ良いのか、どの工具が適切なのか気になる方もおられるでしょう。

このコラムでは、タイヤ交換時のホイールナットの締付トルクや、トルクレンチと呼ばれる工具について詳しく解説します。適切にトルクを管理しないと起こる現象についても解説しますのでぜひ参考にしてください。

タイヤ交換時はホイールナットの締付トルク管理が大切

タイヤ交換時は、ホイールナットを締付ける際のトルクに注意を払う必要があります。トルクとは何なのか、車種ごとに設定されている規定トルクはどこで確認できるのか気になる方もおられるでしょう。ここでは、トルクについての基本的な知識について詳しく解説します。


トルクとは?

ホイールナットを締める際のトルクとは、回転軸に対してねじる力の強さのことを言います。トルクは、かける力の大きさと、軸の中心から力点までの距離によって強さが変わり、単位は「N・m(kgf・m)」です。

ホイールナットをハブボルトに締付ける力の大きさは「トルク」で示されます。他にも、エンジンの回転力を表す指標にもなっています。


車種ごとに異なる「規定トルク」はどこで確認できる?

車に使用されているボルトやナットには各々に規定トルクが設定されており、ホイールナットについても例外ではありません。車種によって規定トルクは異なっており、取扱説明書や、車を製造しているメーカー直系のディーラーに問い合わせることでも確認可能です。

この規定トルクはタイヤ交換する時に重要となる情報で、適切にトルクを管理するために使用されます。

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タイヤ交換時に規定トルクを守らないと起こる現象

タイヤ交換を行う前に、規定トルクの情報を得る必要があります。緊急時におけるタイヤ交換であればトルク管理は困難ですが、履替えや、ローテーションを実施した場合はきちんと規定トルクで締付けられているかが重要です。ここでは、締め方が強すぎる場合と、足りない場合に分け、それぞれ起こりうる現象について解説します。

締め方が強すぎる場合

タイヤ交換後のホイールナットの締付で規定値以上の力をかけてしまうと、ハブボルトがねじ切れたり、ホイール側の座面がダメージを負ったりします。

ハブボルトの交換では、車種によって高額な修理費用が発生してしまうでしょう。ホイールも同様に高額なパーツで、交換となった場合はまとまった費用を要します。したがって、力いっぱい締付けることは避けましょう。


締め方が足りない場合

ホイールナットの締めすぎも重大なトラブルに発展しますが、締め方が足りない場合はより重い現象へつながってしまうかもしれません。走行中にホイールナットが緩むと、ホイールの固定が甘くなり振動を感じるようになるでしょう。さらにそのまま放置するとタイヤが車両から外れ、車のコントロールを失ってしまいます。

最悪の場合、周囲を巻き込む大事故へと発展しかねないため、規定トルクを守ることが大切です。


タイヤ交換後に増し締め点検を実施するとより安心

タイヤ交換後にホイールナットを規定トルクで締め付けたとしても、走行の影響により、まれに若干緩むケースがあります。事故に直結するような致命的な緩みではないことがほとんどですが、念のため再度締付けておくと安心です。目安としてタイヤ交換後100km程度走行した際に、ホイールナットの増し締め点検することを推奨します。

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タイヤ交換におけるトルクレンチの必要性について

タイヤを扱うお店では、タイヤ交換後にトルクレンチと呼ばれる工具を使ってトルク管理を行います。タイヤ交換後、ホイールナットの緩みなどによる事故やトラブルを未然に防ぐため、ダブルチェックとして実施を徹底していることが一般的です。
ここでは、タイヤ交換で必須とされるトルクレンチの基礎知識について解説します。

トルクレンチとは?

トルクレンチとは、ボルトやナットを指定したトルク値で締め付けられる精密な工具です。確認方法で分類すると、シグナル式と直読式の2種類に分けられますが、両方の機能をあわせ持ったタイプもあります。

シグナル式には、あらかじめトルクを設定できるプレセット型、トルク値が固定されている単能型があります。トルクがかかると「カチッ」という音や軽いショックで知らせるタイプが多く、プレセット型はさまざまな車種に対応できるためタイヤ交換にも最適です。

直読式は、目盛の数値を常に読み続けながら作業します。デジタル型・ビーム型・プレート型・ダイヤル型などいくつかのタイプがありますが、いずれも設定した値を知らせてくれるものではありません。

そこで、数値の確認が可能な直読式ダイヤル型と設定トルクの到達を知らせてくれるプレセット型の機能をあわせ持った商品があります。


トルクレンチの使い方

タイヤ交換時の使用方法としては、まずホイールの穴をハブボルトにはめ込み、ホイールナットを取付け手で回せなくなるまで締めましょう。その後、十字レンチなどを使用して仮締めし、車体を完全に降ろさずタイヤが接地する程度まで下ろします。

次にトルクレンチを規定トルク値に設定し、ホイールナットを締め付けていきます。このようにトルクレンチは最終段階で使用するため、手締めなどを省いていきなり使い始めることは避けましょう。


トルクレンチで重要な校正とは?

トルクレンチは、使い続けていくと徐々に狂いが生じたり、精度が粗くなったりしてしまいます。トルクレンチの設定値と実際のトルクに誤差が生じた場合、規定トルクを守ることができません。そのため、最低でも1年に1回精度をチェックし、必要に応じて校正(キャリブレーション)をかけることが大切です。

以上のことからトルクレンチは正しい使用方法で適宜調整し、ホイールナットのトルク管理に役立つ必須ツールとなっています。

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ホイールナットの種類と交換時のポイント

ホイールを固定するホイールナットは、形状や素材の違いにより種類が分かれています。ホイールと適合するかどうかが大切で、交換する際に気をつけなければなりません。ここでは、ホイールナットの形状や素材の種類、ホイールの盗難防止につながるロックナットについて解説します。

ホイールナットの形状による違い

ホイールナットの形状にはいくつか種類があり、特徴を知っておくと交換したい場合に役立つでしょう。

・テーパーナット
テーパーナットは、ホイールに接する座面が斜めにカットされており、中心に近づくほど先細りした形状のホイールナットで、多くの国産車に採用されています。

・球面ナット
球面ナットは座面がカーブしている点が特徴です。テーパーナットより緩みにくいという特性があり、一部の国産車で採用されています。

・平座ナット
平座ナットはテーパーナットや球面ナットよりも大きく、座面が平らになっているので判別しやすいナットです。こちらも一部の国産車で使用されています。

・貫通ナット
ネジ穴が貫通しているタイプを貫通ナットと言います。ホイールナットの高さが抑えられるため、ホイールキャップを装着する鉄製のホイールによく使用されています。

・袋ナット
一方がふさがっているタイプは袋ナットです。ハブボルトが覆われた状態となるため錆が発生しにくいと言えます。


ホイールナットの素材による違い

ホイールナットは使用されている素材により特徴が違い、スチール・チタン・ジュラルミン・クロムモリブデンなどがあります。特徴については以下をご覧ください。

・スチール素材
純正採用されるほとんどのホイールナットがスチール素材でできています。安価かつ十分な強度があり、製造しやすい点が特徴です。クロームメッキ加工がされている商品がほとんどで、錆の心配はありませんが、飛び石などでメッキがはがれると腐食が始まります。

・チタン素材
チタン素材の魅力は、強度が高く軽量で、さらに錆に強いという申し分ない特性を持っている点です。ただし、高い硬度を有することから製造コストが高く、値段は高額となっています。

・ジュラルミン素材
カラフルで外観のアクセントになるアイテムがジュラルミン素材のホイールナットです。軽量ではありますが、熱の影響で緩んでしまう特性を持つため、スポーツ走行する方は注意が必要です。

・クロムモリブデン素材
クロムモリブデン素材で作られたホイールナットは、「クロモリナット」の愛称で親しまれており、熱に強い特性を持っています。強度の高さと軽量な点が魅力のホイールナットですが、チタン素材同様に高価です。


ホイールに適合するナットを選ぼう

ホイールナット交換は、足回りの軽量化やドレスアップにもつながり、手軽に交換できることから手を出しやすいカスタマイズと言えます。社外ホイールの購入に合わせて交換するケースが多くありますが、ホイールに適合するかどうかに注意を払わなければなりません。もしホイールとホイールナットの座面が適合していないと、トルク管理をしていたとしても走行中に緩むリスクがあります。形状をしっかりと合わせるようにしましょう。


ロックナット購入時は専用ソケットをきちんと保管しよう

ロックナットとは、ホイールナットの頭の形状に工夫を加え、専用ソケットでしか外せないようになっているホイールナットのことです。さまざまな形状のものがあり、値段もピンからキリまであります。

ロックナットはホイールの盗難防止に役立ちますが、専用ソケットを失くしてしまうとタイヤ交換や車検・修理ができなくなってしまうため注意が必要です。紛失しないようきちんと保管しておきましょう。


タイヤ交換をDIYで実施する場合のトルク以外の注意点

夏タイヤから冬タイヤへの履替えなど、自身でタイヤ交換する方もおられるでしょう。ホイールナットを脱着するためトルク管理が大切ですが、他にも注意しておきたいポイントがあります。ここでは、タイヤ交換時の注意点を3つ解説しますので、ぜひ参考にしてください。

安全のため適切な道具をそろえる

タイヤ交換は基本的に、車載工具(パンタジャッキ・ホイールレンチ)があれば実施可能です。ただし、安全性や利便性の面でそろえておきたいツールがあります。

  • フロアジャッキ
  • リジッドラック
  • 作業用手袋
  • 輪止め

フロアジャッキにはいくつか種類がありますが、パンタジャッキと違い同時に2輪(前部または後部)を持ち上げられるため、タイヤ交換作業の時短につながるツールです。リジッドラック(ジャッキアップした車体を支えるツール)と組み合わせて使用するのが一般的で、パンタジャッキよりも安全性が高いと言えます。

また、ジャッキアップやタイヤ交換作業時に車体が流れないようにする「輪止め」も重要なアイテムです。怪我をしないよう作業用手袋も準備しておくとなお良いでしょう。


ホイールナット取付時は向きを確認する

ホイールナット取付時は、ナットの向きに注意しましょう。貫通タイプのホイールナットの場合、平面部分とテーパー部分がありますが、ホイール側になるのはテーパー部分です。間違って平面部分を向けてしまうとホイールをしっかり固定できず、走行中に緩んでタイヤが外れてしまうリスクがあります。


対角線上に締付ける

乗用タイプの自動車の場合、ホイールナットは1輪あたり3本~6本あります。どの本数であっても締め付けの際は「対角線」を意識しましょう。例えばホイールナットが5本ある場合、「星」を描くように締め付けていきます。

4本の場合はまずは対角線上のナットを締め、次は横にあるナットを締めるようにしてください。円を描くような順番で締め付けてしまうと緩みの原因となってしまいます。

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イエローハットでのタイヤ交換は手間なく簡単

イエローハットではタイヤを購入いただいた方に、無料で2項目のアフターフォローを実施しています。タイヤの購入に関してもオンラインショップを展開しているため、便利に注文可能です。ここではイエローハットでタイヤを交換する魅力やタイヤパンク補償について紹介します。

タイヤ交換後に受けられる2つのアフターサポート

イエローハットでは、税込2万円以上のタイヤ4本セットもしくはタイヤ&ホイール4本セットをご購入いただいた方に、2項目のアフターサポートを実施しています。サービス特典内容は、ホイールナット増し締め点検とタイヤローテーションです。

タイヤの慣らし走行後の増し締め点検を1回のみ無料で受けられ、5,000km走行を目処に実施したいタイヤローテーションも1回無料です。イエローハットでは、このようにタイヤ交換後もしっかりサポートさせていただきます。


オンラインショップからの注文が便利かつスピーディー

イエローハットでは、オンラインショップでタイヤ注文を受け付けています。タイヤだけでなくタイヤ&ホイールセットも車種に合わせて簡単に選ぶことができ、豊富な商品の中から選択可能です。

WEB注文は画面の指示どおりに選択していくだけなのでシンプルです。注文後の取付けは、全国にあるイエローハットから、お近くの店舗をお選びいただけます。時間をかけずスピーディーにタイヤ交換が可能なのでぜひご利用を検討してみてください。


タイヤパンク補償をご用意

タイヤのパンクトラブルは、いつどこで発生するか予測できません。帰省中や出張中に起こってしまうと、せっかくの計画が台無しになってしまいます。そこでイエローハットは、思わぬパンク・バーストに備えられるよう「タイヤパンク補償」をご用意しております。

タイヤパンク補償へ加入すると、タイヤ1本がパンクした場合でも新品へ交換いたします。補償期間はタイヤのご購入から2年もしくは25,000km走行までで、全国680店舗以上のイエローハットで補償が受けられますので、タイヤ購入時はぜひスタッフへご相談ください。

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まとめ

タイヤ交換ではトルク管理をしっかり行うことで、ホイールナットが緩んでしまうリスクを軽減できます。ホイールナットは、締付け過ぎると破損したり、緩すぎると事故につながりますので注意しましょう。なお、車種ごとに設定されている規定トルク値を調べ、トルクレンチを使用して締付けることが重要となりますが、作業に不安を感じられた場合は、是非イエローハットにタイヤ交換をご用命ください。

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