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スリップサインの見方や露出した場合の注意点、日常点検のポイントも解説

スリップサインは、タイヤの残り溝を確認する際に着目すべきポイントです。しかし、スリップサインがどのような目的で設置され、どのように見分ければ良いのか知らない方もおられるのではないでしょうか。

そこでこのコラムでは、スリップサインの見方と同時に、溝の役割について解説します。あわせて、タイヤによくある偏摩耗や長持ちのポイントにも触れていきますので、安全にカーライフを送るための参考にしてください。

スリップサインの見方と押さえておきたい溝の役割

スリップサインは、タイヤが使用限度に達しているかどうか、判別を容易にする目的で設置されています。全てのドライバーは日常点検を行う義務があるため、スリップサインの見方を把握しておくことが重要です。設置場所を簡単に見つけられる印もあるので、ここでの解説を参考に探してみてください。

スリップサインの見方と探し方

スリップサインはタイヤの各縦溝底に設けられており、外周上の4箇所~9箇所に配置されています。スリップサインがある場所のショルダー部には三角(△)のマークがあるため、タイヤを横から見てもどこにあるのか簡単に見つけることが可能です。

スリップサインはタイヤの摩耗度合いを判別する際に利用し、接地面の高さと比べることで使用限度に近いかどうかを判断します。


タイヤに設けられた溝の役割を把握しよう

タイヤにはなぜ溝があり、スリップサインが設けられているのか疑問に思われる方もおられるでしょう。タイヤの溝は、接地面と路面との間の水分を排出するのが主な役割です。他にも、駆動力や制動力の確保・操縦安定性を高める・放熱性を高めるといった要素もあります。

雨の日に安心して走行できるかどうかは、タイヤの溝にかかっているとも言えるのです。タイヤの種類によっては、溝のパターンを工夫することで静粛性を高めたものや、排水性能をより高めたモデルがあります。

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残り溝がスリップサインに近づくほど制動距離に注意

スリップサインは摩耗状態を把握するために重要です。タイヤの摩耗が進むほど、制動距離が伸び、危険性が高まることをご存じでしょうか。ここでは、残り溝と制動距離の関係性やハイドロプレーニング現象のリスクについて解説します。スタッドレスタイヤにおいて重要となるプラットホームも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

湿潤路面での制動距離が伸びていく

タイヤの残り溝が少なくなるほど制動距離が伸びる現象は、JAFのテスト結果で示されています。ドライ路面におけるブレーキテストでは10分山の場合、時速60kmの制動距離は17.0m、時速100kmでは47.5mでした。ウェット路面においては時速60kmの制動距離が16.7mで、時速100kmでは47.6mと、ドライ路面のテスト結果とほぼ変わっていません。

対して2分山のタイヤの場合、ドライ路面の制動距離の結果は時速60kmが15.8m、時速100kmでは42.6mでした。しかしウェット路面では、時速60kmで18.0m、時速100kmで70.5mと、10分山と比べた場合に制動距離が大幅に伸びていることが分かります。


ハイドロプレーニング現象を引き起こすリスクが高まる

ハイドロプレーニング現象は、残り溝が少ないほど発生しやすい危険な現象です。ハイドロプレーニング現象が起こると、タイヤと路面との間の水分を排出できずに滑走する状態におちいるため車のコントロールは効きません。ハンドル操作をしても車の向きは変わらずブレーキも利かないので、溝の少ないタイヤで雨天時に走行する際は注意が必要です。


残り溝4mmを目安にタイヤ交換を実施しよう

タイヤの残り溝がスリップサインに近づくほど危険と解説しましたが、どの程度摩耗すると安全性が下がるのか疑問に思われる方もおられるでしょう。JATMA(日本自動車タイヤ協会)の資料によると、残り溝が4mmを下回って摩耗していくほど、ウェット路面において制動距離は伸びていくとの見解です。

したがって、タイヤの残り溝が4mmを切った際に交換することで、雨の日でも安心して運転できるでしょう。


スタッドレスタイヤの場合はプラットホームが使用限度の印

スタッドレスタイヤは、雪が積もった路面や凍結した路面に適したタイヤです。スタッドレスタイヤにおいても性能を発揮するためには残り溝が重要で、基準を下回ると滑りやすくなるため交換が必要になります。

スタッドレスタイヤの摩耗は、プラットホームという突起を基準に使用限度を判断します。プラットホームは新品時の溝に対して50%の高さがあり、スリップサインより早く露出します。

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スリップサインの見方を確認して車検に備えよう

スリップサインは車検でチェックされる重要な項目です。ただし、スリップサインが露出していることは基準のひとつでしかありません。また、スリップサインと交通違反について知りたい方もおられるでしょう。ここでは、車検におけるタイヤの残り溝の基準や交通違反との関係性について解説します。

1箇所でも1.6mm未満の場所があるとNG

タイヤは安全に関わる重要な部品であり、車検時に厳しくチェックされます。残り溝においては、スリップサインの露出の有無だけでなく深さが測定されるので基準を押さえておくことが重要です。

摩耗に関しては、全ての溝が1.6mm以上あるかどうかが基準です。1箇所でも下回っていると不合格となってしまうため、タイヤを交換しなければなりません。


車検に関わらず露出した状態での走行は交通違反

車検に合格したとしても、次回の点検まで安全が保証されているわけではないため注意が必要です。車検はあくまでも定期点検でしかありません。したがって、車検時は問題なくても、摩耗によりスリップサインが露出した場合は交通違反の対象です。

スリップサインの露出で整備不良となった場合、違反点数は2点です。反則金については、普通車の場合9,000円、大型車は1万2,000円となっているため注意しましょう。

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偏摩耗によるスリップサインの露出に注意

タイヤの接地面は、すべての部分が同じペースで摩耗するとは限りません。偏って摩耗することを偏摩耗と言い、タイヤの使用過程で意識したいポイントのひとつです。タイヤの寿命にも関わるため、偏摩耗の種類や要因を押さえておきましょう。ここでは、偏摩耗とその代表例について解説します。

偏摩耗とは?

偏摩耗とは、タイヤの接地面が偏って摩耗する現象のことです。タイヤは必ずしも均等に地面と接触しているわけではなく、路面の凹凸や旋回時のよれなど、部分的に負荷がかかっています。そのため、偏摩耗は車種にかかわらず発生し、進行すると一部だけスリップサインが露出する状態になるため注意が必要です。

偏摩耗の発生には、タイヤの装着位置やホイールの取付け角度などが関わっており、空気圧不足や過積載なども要因のひとつです。


偏摩耗の種類と主な要因

偏摩耗にはいくつか種類があり、発生要因もさまざまです。ここでは、代表的な偏摩耗の種類を3つ紹介します。

・片減り(片側摩耗)
片減りとは、タイヤ接地面のショルダー部分が片方だけ早期に摩耗する現象のことです。主にホイールアライメント(ホイールの取付角度)の狂いにより発生します。

・両肩減り(ショルダー摩耗)
両肩減りは、両方のショルダー部分が摩耗する現象を指します。主な要因は、空気圧不足や過積載で、タイヤのたわみが大きい場合に発生しやすい傾向です。

・センター摩耗
センター摩耗は、接地面の中心部分が早くすり減ってしまう偏摩耗のことです。主な要因は空気圧過多で、後輪駆動車のリアタイヤに発生しやすいと言えます。

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日常点検におけるタイヤの見方と長持ちにつながるポイント

タイヤは消耗品の中でも高価な部類に入るため、長持ちさせたい方もおられるでしょう。長持ちには、日常点検やメンテナンスが重要で、安全性を高めることにもつながります。しっかりと点検するためにもタイヤの見方を知っておくことが重要です。ここでは、タイヤにおける日常点検の項目と、基本メンテナンスについて解説します。

日常点検の項目

日常点検ではタイヤの外観と空気圧をチェックしましょう。外観においては、残り溝はもちろんのこと、見える範囲で偏摩耗の程度や異物の有無をチェックします。また、傷や部分的に変形していないか、損傷の有無も同時に確認することが大切です。

空気圧については、タイヤ接地部のつぶれ具合を確認し、パンクや空気圧不足になっていないか判断します。厚みが薄いタイヤを装着している場合はつぶれ具合で判断することが難しいため、空気圧ゲージを使用してチェックすることが望ましいでしょう。


長持ちさせるには定期的なメンテナンスが必須

タイヤを長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが重要です。基本的なメンテナンス項目には、空気圧調整とタイヤローテーションがあり、日常点検でその必要性を判断します。

空気圧調整については、最低でも月に一度実施することが大切です。長距離ドライブの前や高速道路を利用する前に調整しておくことも、安全性を高める上で重要と言えます。

タイヤローテーションは、前後で残り溝に差があったり、偏摩耗が目立っていたりした場合に実施しましょう。タイヤの摩耗度合いを均一化でき、結果的に長持ちさせられます。


スリップサインへ到達する前にタイヤ交換を実施しよう!

タイヤは、スリップサインに到達する前に交換する必要があります。可能であれば、残り溝が4mmを切った段階で交換を検討するのが理想的です。タイヤ交換をご検討であれば、イエローハットのオンラインショップを利用されてみてはいかがでしょうか。タイヤ探しや注文がスムーズに完了します。

イエローハットのオンラインショップならタイヤ探しが簡単

イエローハットのオンラインショップでは、タイヤ探しが簡単にできます。トップページからメーカーや車種などの車輌情報とタイヤサイズを順に選択いただくだけで、すぐに適合するタイヤが見つかるため便利です。

欲しいタイヤが見つかった際は、取り付け店舗、取付け希望日などを画面の内容に合わせて選択していくと注文完了です。24時間いつでも利用できますので、ぜひ一度アクセスしてみてください。


単品タイヤ・ホイールセット・専売タイヤなど豊富な選択肢

オンラインショップで取り扱っている商品は、夏タイヤ・冬タイヤ・オールシーズンタイヤをはじめ、ホイールセットもお選びいただけます。タイヤの銘柄も豊富で、国産メーカーから海外製メーカーまで多くラインアップしており、イエローハット専売モデルも注文可能です。

性能にこだわったり、コストパフォーマンスを重視したりと目的に合わせて商品が選べるため、ぜひオンラインショップでタイヤを探してみてください。


シーズン毎のタイヤ履替えはWEB予約でスムーズに完了

夏タイヤ・冬タイヤは、シーズン毎に履替え作業が発生します。イエローハットなら専用ページから簡単にWEB予約可能で、タイヤの履替えがスムーズです。事前にご予約いただくことで、予約当日はすぐに作業が開始できるため履替えが速やかに完了します。

ご予約後に都合が悪くなった場合でも、WEBページで簡単に変更やキャンセルができるためぜひご活用ください。

タイヤの履替え作業

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まとめ

スリップサインは縦溝底に設けられた1.6mmの突起です。見方は接地面と高さを比べて露出していないかを確認し、タイヤが使用可能か判断します。一部でもスリップサインに到達している場所があると使用してはいけないため注意が必要です。

使用中のタイヤがスリップサインに近い場合は、イエローハットのオンラインショップでタイヤを探してみましょう。いつでも利用でき、基本的な情報だけですぐにタイヤが見つかります。

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