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タイヤの内側から出るワイヤーの正体とは?内部構造や危険性について解説

タイヤの内側からワイヤーが出ていることに気付いた方もおられるのではないでしょうか。タイヤの主原料はゴムですが、内部はカーカスと呼ばれるワイヤー状の素材も使用されています。ワイヤーが露出している場合、タイヤの強度や安全性に関わるため早急に対応が必要です。

このコラムでは、タイヤの内部にあり普段見ることがないワイヤーの役割と、露出する原因や危険性について解説します。さらに、ワイヤー露出を防ぐ方法やタイヤ交換時期の目安も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

タイヤの内側から出ているワイヤーの正体とは?

ワイヤーはタイヤの内部に使用されているため、本来であれば目にすることはありません。しかし、タイヤのトラブルにより露出してしまうケースがあるため、ワイヤーが出ていることに気付き、不安に感じた方もおられるでしょう。ここでは、ワイヤーの正体とタイヤの内部構造について解説します。

ワイヤーの正体はタイヤの内側にある「カーカスコード」

タイヤ内部から見えるワイヤーは、「カーカスコード」と呼ばれる部分で、タイヤ全体の骨格を構成しています。糸状に加工された鉄や繊維素材からなるこのワイヤーは、タイヤの形状を保持するために重要です。

また、カーカスコードは衝撃や荷重、空気圧に耐えられるよう設計されており、タイヤの性能や安定性を高めています。カーカスコードは、タイヤの品質を支える重要な構成要素と言えるでしょう。


タイヤ内部の構造を知ろう

一般的に、タイヤは以下の成分で構成されています。割合についても注目してご覧ください。

  • 原料ゴム(天然ゴム、合成ゴム):約48%
  • タイヤコード(カーカス、ベルト):約14%
  • 補強材(カーボンブラック、シリカ):約22%
  • ビードワイヤー:約4%
  • 配合剤(加硫剤、老化防止剤など):約12%

タイヤ外側を覆うように配置されたゴムは、タイヤの約5割を締めています。ゴムには、補強材や配合剤が混ぜ込まれており、これらを合わせるとその割合は8割程度です。

タイヤ内部にあるビードワイヤーは、ホイールと勘合する部分に組み込まれます。そして骨組みとなるカーカスやベルトは、構成割合は少ないものの、タイヤの剛性に影響する部品です。

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タイヤ内部のワイヤーが露出する要因を部位別にチェック

ワイヤーが飛び出した状態のタイヤで走行することは危険です。一方で、なぜワイヤーが露出してしまうのか、要因を知りたい方もおられるでしょう。ここでは、トレッド面と呼ばれる「接地面」、サイドウォールと呼ばれる「側面」に分け、ワイヤーが露出する部位ごとに要因を解説します。

接地面:トレッドはひび割れや摩耗によりワイヤーが露出しやすい

タイヤの接地面は「トレッド」と呼ばれ、路面との摩擦ですり減っていきます。摩耗限界を超えて使用し続けるとワイヤーが露出するため適切なタイミングでの交換が大切です。

また、トレッド面は均一に摩耗するわけではありません。タイヤの装着位置や取付け状態により、偏摩耗が発生します。偏摩耗は、トレッド面のセンター部分やショルダー部分などが部分的に早く摩耗する現象です。偏摩耗が進行することにより、ワイヤーが露出することもあります。

また、タイヤは劣化するとひび割れが発生し、徐々に深くなります。ひび割れがカーカスやベルトまで達すると、ワイヤーが露出するケースがあるため早急に交換が必要です。


側面:サイドウォールはダメージにより発生しやすい

タイヤ側面は、「サイドウォール」と呼ばれる部位です。サイドウォールをぶつけることにより損傷した場合、ワイヤーが露出するケースがあります。

一方で、タイヤ内部のカーカスは空気圧不足や強い衝撃によって、目に見えない形で破断するコード切れに注意が必要です。特にサイドウォールは、空気圧が低いほど大きく変形するため、カーカスが損傷しやすい部位と言えます。

また、サイドウォールはひび割れが目立つ部分でもあります。ゴムの厚みも薄いことから、トレッド面よりもコードが露出しやすいでしょう。

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タイヤ内部のワイヤーが露出するとどうなる?

タイヤ内部のワイヤーが露出していると、安全性を大きく損なうことから、走行を中止する必要があります。気付かずに走行し続けると、バーストやハイドロプレーニング現象など、危険な状況におちいるためです。ここでは、ワイヤーが露出したタイヤで走行した場合における危険性について解説します。

大きな音とともに破裂する「バースト」が発生しやすい

タイヤ内部のワイヤーが露出した状態で走行すると、「バースト」という危険な現象が起こりやすくなります。バーストとは、タイヤが突然弾けるような音とともに破裂する、非常に危険な現象です。

ワイヤーが露出している状態は、タイヤの強度が低下している状態でもあり、走行時に負荷がかかった際にバーストします。特にタイヤへの負荷が高い高速道路で発生しやすいことから、車の速度に比例してバーストのリスクが高まると言えるでしょう。運転中に発生すると車の制御が難しくなり、重大な事故につながることもあります。


摩耗が要因の場合「ハイドロプレーニング」が起こりやすい

摩耗によってワイヤーが露出している状態は、残り溝がなく危険です。タイヤは残り溝が少なくなるほど、濡れた路面でスリップする可能性が高まります。そのため、摩耗限度を超えてワイヤーが露出したタイヤでの走行は、避けなければなりません。

このような状態での走行は、ハイドロプレーニング現象を引き起こす可能性が高いと言えます。ハイドロプレーニング現象は、ハンドル操作やブレーキ操作がない危険な現象です。ワイヤーが出ているのに気付いた時点で、ロードサービスを利用したほうが良いでしょう。


保安基準に適合せず車検で不合格となる

車検では、保安基準に適合しているかどうかのチェックが行われます。安全性に大きく影響するタイヤに関するルールも定められているため、保安基準を満たしていなければ公道を走行することができません。

全ての箇所において残り溝が1.6mmを切っていないことを確認しますので、使用限度超過や偏摩耗、すり減りによるワイヤー露出は保安基準不適合です。あわせて、タイヤに損傷がないかもチェックします。

ひび割れや損傷によるワイヤーの露出は、著しい損傷とみなされ車検時不合格とされます。したがって、ワイヤーが露出したタイヤは交換する必要があります。

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タイヤ内部のワイヤーを露出させない方法

タイヤ内部のワイヤーを可能な限り露出させないためには、いくつかのコツを押さえておくことが重要です。ここでは、摩耗・ひび割れ・損傷の項目ごとに、露出を防ぐためのコツについて解説します。タイヤの長寿命化にもつながるため、ぜひ参考にしてください。

摩耗によるワイヤー露出を防ぐコツ

タイヤの寿命を延ばし、安全性を確保するためには、いくつかの簡単なメンテナンスが欠かせません。まず、タイヤのローテーションを定期的に行なうことで、摩耗の偏りを防げます。

また、ホイールアライメントを適切に調整することにより、偏摩耗を防止できます。空気圧も重要な要素であり、適正空気圧を維持することで、タイヤの偏摩耗を抑えることが可能です。最後に、タイヤの溝が1.6mmを切る前に交換することで、ワイヤーが露出することを避けられるでしょう。


ひび割れによるワイヤー露出を防ぐコツ

タイヤのひび割れは、さまざまな要因で引き起こされます。空気圧不足や過積載の場合、タイヤのサイドウォールが通常よりもたわむため、ひび割れが発生しやすい状態です。空気圧を適正に保ちつつ、不要な荷物は降ろしておくと良いでしょう。

また、つや出し剤などの油分はタイヤに悪影響を及ぼし劣化を早めてしまうため、過度な使用にも注意が必要です。同様にオゾンや紫外線もタイヤにダメージを与えるため、屋内保管や遮光カバーを活用するなどの対策を行なうのも効果的と言えます。


損傷によるワイヤー露出を防ぐコツ

タイヤの側面「サイドウォール」部は、最もゴムが薄く弱い部位です。そのため、縁石などの設置物に軽く接触させただけで、亀裂が入りワイヤーが露出することもあります。狭い場所では、周囲をしっかり確認し慎重に運転しましょう。

タイヤのたわみは、損傷のしやすさにも関わります。空気圧不足や過積載の状態だとサイドウォールが大きくたわみ、段差や落下物を踏んだ際の衝撃などで、コードが切れてしまうでしょう。空気圧は定期的に調整し、乗車人数や積載物を考慮して走行することが大切です。

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タイヤのワイヤー露出を防ぐためには交換時期を見極めよう

タイヤの主原料にはゴムが使用されていますので、金属パーツのような耐久性はありません。劣化や摩耗は避けられないため、必要に応じて交換することになりますが、ワイヤーが露出するまで使用することは危険です。ここでは、タイヤの交換時期の目安や、定期点検の重要性について解説します。

使用年数や走行距離からおおよその交換目安が分かる

タイヤの一般的な使用年数は、3年~5年程度です。多くの場合、タイヤが交換時期に達するおおよその時期と言えます。タイヤは劣化により柔軟性が失われていくとグリップ力が落ちていくため、3年経過した時点でお店にて点検を依頼することが大切です。

走行距離だけで交換を判断することは難しいですが、大まかな目安は3万kmです。3万km走ると摩耗が進んでいることがほとんどのため、交換となるでしょう。


定期的なコンディションチェックが大切

上記で紹介した交換時期は、あくまでも一般的な目安です。タイヤは、使用環境や運転の仕方などで交換時期が異なります。シビアな状況で使用されている場合は、1年で交換時期となることもあるでしょう。

したがって、タイヤ内部のワイヤーが露出する前に交換するためには、定期的にコンディションをチェックすることが大切です。点検時に残り溝や偏摩耗の有無、損傷の有無を確認し、交換時期を見極めましょう。

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タイヤのワイヤーが露出していたらすぐにイエローハットへ!

ワイヤーが露出したタイヤでの走行は保安基準に適合しないため、速やかに交換しなければなりません。どのタイヤを購入するか迷っている場合は、ぜひイエローハットのオンラインショップをチェックしてみてください。ここでは、オンラインショップの特徴やパンク補償などについて解説します。

オンラインショップから事前にタイヤの注文ができる

ワイヤーが露出したタイヤは、速やかに交換する必要があります。イエローハットのオンラインショップなら24時間いつでも、豊富な商品ラインナップからタイヤを探せ、注文まで可能です。

基本情報を入力するだけで、お車に合う商品が簡単に見つかります。注文後は、ご指定いただいた店舗へ予約日時にお越しください。受付後、すみやかに作業を開始いたします。


パンクやバーストに備えられる補償をご用意

イエローハットでのタイヤ購入時には、タイヤパンク補償への加入をぜひご検討ください。加入いただくと、1本だけのパンクでもタイヤを新品へ交換可能です。もしものパンク時に、本体代金だけでなく工賃も補償いたします。

全国にあるイエローハット約680店舗で補償が受けられますので、他県へお出かけの際も安心です。タイヤパンク補償の詳細については、ご購入時に店舗スタッフまでお問い合わせください。


季節ごとのタイヤ履替えは作業予約専用ページがおすすめ

タイヤをより長持ちさせるためには、季節に応じたタイヤへ適切な時期に履替えることが大切です。イエローハットは、夏・冬タイヤへの履替えをスムーズに終わらせられるよう、専用WEBページで作業予約を受付しています。

WEBで作業予約していただくと、作業開始までの待ち時間が発生しません。また、予約日の確認や変更、キャンセルも同ページから申請いただけます。

タイヤの履替え作業

WEB予約 コチラ


まとめ

タイヤ内部にあるワイヤーの正体は、主にカーカスコードで、タイヤの形状や性能を支える重要な役割を持っています。ワイヤーの露出はタイヤにおいて異常な状態ですので、可能な限り早めに交換しなければなりません。

イエローハットでは、24時間いつでもタイヤ探しをしていただけるよう、オンラインショップを運営しています。注文から取付けまで手軽に行えますので、この機会にぜひご利用ください。

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