COLUMN
タイヤ交換ついて解説
タイヤ交換でホイールナットの締め方を間違えると、部品の破損や脱輪などのトラブルにつながる場合があります。トラブルのリスクを下げるためには、順番や使用する道具に注意が重要です。
このコラムでは、タイヤを脱着する作業で重要なホイールナットの正しい締め方について詳しく解説します。また、ホイールナットの種類や取付け時の注意点にも触れますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
タイヤ交換自体は複雑な作業ではありませんが、注意点を把握して実施することが大切です。特にホイールナットの締め方は重要で、締め付け不良は重大な事故につながりかねません。ここでは、ホイールナットの正しい締め方を解説します。また、適切な工具についても紹介しますので、参考にしてください。
タイヤ交換作業では、仮締めと本締めの作業工程があり、段階を踏んでホイールナットを締め付けることが大切です。まずは、ホイールをハブへ取付けた後に実施する作業で、ホイールナットを手で締まるところまで回す「手締め」をします。その後、レンチを使用し、ホイールのガタツキがなくなるまで締め付けると、「仮締め」は完了です。
本締めは、タイヤが接地した状態で実施する作業で、ホイールナットを適正なトルクで締め付けることを指します。適正トルクは車種ごとに決まっており、取扱説明書やディーラーなどに問い合わせることで調べることが可能です。このように、仮締めと本締めの段階を踏むことで、ホイールが確実に取付けられ安全に走行できます。
ホイールナットは締め付ける順番が大切です。ひとつ目を締めた後、次は対角線上にあるホイールナットを締め付けます。ホイールナットが5つある場合は、星を描くような順番です。
ホイールナットが4つの場合は、2つ目に対角線上を締め付けた後、3つ目はその隣を締めます。そしてまた対角にある4つ目のホイールナット締め付けると完了です。この順番で仮締めと本締めを実施すると、ホイールをハブにしっかりと密着した状態で装着できます。
ホイールナットの締め付けは、段階を踏んで順番を守ったとしても確実ではありません。適切な力で均等に締め付けるためにも、トルクレンチを用意しておきましょう。トルクレンチはトルク管理が可能なため、プロにおいても使用される工具です。
また、ホイールナットの脱着で一般的に使用されるクロスレンチやインパクトレンチは、本締めに向いていません。ホイールナットの締め付け不足や、締め過ぎにつながる可能性があるためです。これらは、取り外しの際に使用することをおすすめします。
タイヤを取付ける際、締め方も重要ですが、ホイールとホイールナットが適合しているかどうかも大事なポイントです。ホイールナットを交換する場合は、サイズについても把握しておく必要があるでしょう。ここでは、ホイールナットのサイズの見方や形状など、種類について解説します。
ホイールナットのサイズは、基本的に車種で決まっています。ネジサイズは「M12×P1.5」のように表記され、ハブボルトに合わせて選択することが重要です。M12はネジ部の直径で、P1.5はネジ山の間隔(ピッチ)を表します。どちらも単位は「mm」です。
次に工具をかける部分のサイズも確認しておきましょう。ネジサイズの後に「21HEX」と表記されます。「21」は2面幅のことで、19mmや21mmが主流です。HEXは六角形であることを示しています。
ホイールやホイールナットを交換する場合、座面形状に注意が必要です。座面形状には「テーパー座」「平面座」「球面座」の3種類があり、純正ホイールは基本的に自動車メーカーによって決まっています。
一方、社外ホイールは「テーパー座」の場合が多いため、純正のホイールナットが「球面座」や「平面座」の場合は別途購入する必要があります。
ホイールナットの材質の種類には「スチール製」「ジュラルミン製」「クロモリ製」「チタン製」などがあります。もっとも一般的なのはスチール製で、安価かつ丈夫な点がメリットです。「ジュラルミン製」はカラフルなものが多く、軽量な点が特徴的ですが、強度はスチール製が勝っています。
そして、スポーツ走行用としてよく使用される「クロモリ製」「チタン製」のホイールナットは、軽量かつ耐熱性・強度にも優れている一方で高価です。
また、ホイールナットの形状には大きく分けて「貫通タイプ」と「袋タイプ」があります。この2つの違いは、ボルトを通す穴の部分が覆われているのか、貫通しているのかどうかです。アルミホイールに対しては、基本的にデザイン性や機能性が高い袋タイプが選ばれる傾向にあります。
ホイールナットの取付けでは、多くの点に注意が必要です。ネジ部に付着した錆や砂などの異物を除去し、ホイールナットの向きを確認するなど、これらのポイントを把握しておくと確実に取付けられるでしょう。ここでは、4つのポイントを紹介します。
ホイールナットの装着時は、異物の噛み込みに注意しましょう。ホイールナットやハブボルトのネジ部に錆や砂などの異物があると、噛み込んでしまいネジ山の破損につながるためです。ワイヤーブラシなどを使用して、取付け前に除去することが大切です。
また、噛み込みを防止するためには、手でホイールナットを取付けるのがポイントです。ネジを入れ込む際に引っかかりがあれば、異物が噛み込んでいることに気づけます。工具は仮締めや本締めなど、トルクをかける際に使用しましょう。
ホイールナットを感覚で本締めすると、緩みやネジ部の破損につながるため注意しましょう。トルクレンチを使用しなかった場合、各ホイールナットの締め付けトルクにばらつきが生じます。脱輪やハブボルトの折損など、重大なトラブルにつながりかねません。
トルクレンチは決まった力でボルトやナットを締める工具です。自動車メーカーが指定したトルク値に設定することで、ホイールナットを適切に締め付けられます。
ホイールナットの種類に貫通タイプがあることを紹介しましたが、このタイプは取付ける向きを確認する必要があります。テーパーや球面に加工された面を、ホイール側にして取付けることが大切です。逆向きに取付けると、ホイール座面を損傷させたり、走行中に緩んだりします。
一方で、袋タイプのホイールナットは片面が塞がれているため、向きは自然と決まっています。
ホイールナットやハブ周辺の錆・固着を防ぐために、潤滑剤や防錆剤を使用する方もおられるでしょう。これらのケミカル用品をネジ部に吹きかけると、緩みの原因となるため危険です。また、ホイールナットを締め付ける際、トルクのかけ過ぎによりハブボルトが折損する可能性もあります。
ハブボルトのネジ部に吹きかけてしまった場合は、脱脂剤などを使用して取り除いておきましょう。ケミカル用品は、しっかりと用法を確認し守ることが大切です。
タイヤ交換などでホイールナットの取り外しをした後は、試運転や増し締めを実施することが大切です。タイヤやホイールには走行を支える重要な役割があるので、ガタツキやホイールナットの緩みがあってはなりません。ここでは、試運転や増し締めの重要性を解説します。
試運転は、車の走行に関わる部分を点検・修理した場合に実施する重要な確認作業です。タイヤを脱着した場合も実施するようにしましょう。作業前には感じなかった異音や振動がある場合、ホイールナットなどが正しく取り付けられていない可能性があります。
急ハンドルや急加速は避け、慎重に運転することが大切です。オーディオはオフにし、車からの情報を受け取れる環境で試運転しましょう。
ホイールナットは、走行を重ねていくと、徐々にハブボルトやホイールに馴染んでいきます。その際、若干緩んでしまうこともあるため、再度締め付けることをおすすめします。締め付けはトルクレンチで行い、緩みがなければさらに締め込む必要はありません。
ホイールナットの増し締めするタイミングは、作業から100km走行後です。この確認作業を実施することで、安全性が高まります。
タイヤ交換を検討している場合は、ぜひイエローハットへお任せください。イエローハットのオンラインショップではタイヤの事前注文が可能で、取付けもスムーズです。ここでは、オンラインショップの利便性やセット購入で受けられるアフターサポートなどについてご紹介します。
イエローハットのオンラインショップでは、タイヤやタイヤ&ホイールセットの注文がWEB上で完結します。注文方法は、車種を選択いただき、画面の指示に従って選択・入力いただくだけです。
注文した商品は、予約日に店舗にてお受け取りもしくは取付けられます。作業開始までの待ち時間が発生しないため、長時間お待ちいただくことはありません。ぜひオンラインショップをご活用ください。
イエローハットにて、税込2万円以上のセット商品をご購入いただくと、アフターサポートが受けられます。タイヤ4本セットやタイヤ・ホイール4本セットを購入した方が対象で、厳選した2つのアフターサポートが各1回無料です。
ひとつ目のアフターサポートは安心につながるホイールナットの増し締め点検です。もうひとつは、タイヤローテーションで、タイヤの長持ちにつながります。
季節ごとに夏タイヤや冬タイヤを入れ替える時期は、ホイールナットを脱着するタイミングです。イエローハットでは、履替え作業も承っており、WEBからご予約いただけます。WEB予約なら、いつでもどこでも予約可能で、待ち時間の短縮にもつながります。
また、予約日の確認や変更もWEBからでき、キャンセルも可能です。ぜひご活用ください。
ホイールナットは正しい締め方を守ることが大切です。仮締めから本締めと、段階を踏み、正しい順番で締め込みましょう。また、トルクレンチを使用することも重要です。締め付け後に、試運転と増し締め点検をすることで、走行の安全性が確保できます。
イエローハットなら、オンラインショップでタイヤを注文し、お近くの店舗にてスムーズに取付け可能です。プロの整備士が作業し、アフターサポートもご用意しているためご安心いただけます。
ネットで注文・店舗で取付け