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タイヤの残り溝は何mm以上で保安基準を満たせる?交換時期や測定方法も解説

タイヤの残り溝は、安全上重要な要素のひとつです。保安基準に則って実施する車検でもチェックされます。何mm残っていれば車検で合格するのか、または交換すれば良いのか知りたい方もおられるのではないでしょうか。

そこでこのコラムでは、タイヤの溝の深さが何mmあれば車検に合格するのかに触れつつ、交換時期や測定の方法について解説します。タイヤの摩耗を抑える方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

タイヤの残り溝は何mm以上で保安基準を満たせる?

車検では、保安基準に適合しているかどうかをチェックします。保安基準では車両に関するさまざまな項目が規定されていますが、タイヤもそのひとつです。タイヤの溝の残量は、安全に関わる項目のため、測定し記録されます。ここでは、タイヤの残り溝に関するルールについてチェックしましょう。

タイヤの残り溝は1.6mm以上で検査に合格できる

タイヤの残り溝は、湿潤路面上での滑りやすさに関わっています。そのため、溝の最低限の深さは保安基準で明確に定められており、二輪自動車以外は1.6mm以上ないと車検不合格です。そして二輪自動車については、0.8mm以上と定められています。

また、残り溝が1箇所でも基準値を下回っていると基準を満たさないため、交換しなければなりません。

保安基準上の残り溝の限度
大型特殊自動車など一部の車両を除く
自動車用のタイヤ
1.6mm
二輪自動車用のタイヤ
0.8mm
(2023年8月時点)

(参考:『審査事務規定:走行装置』/ https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/fkoifn0000000ljx-att/fkoifn0000000m7l.pdf


トラックで高速道路を走るときは基準が異なる

小型トラックやトラック&バス用のタイヤについては、高速道路において摩耗限度値が異なる点に注意が必要です。これらの車両は高速走行時に、残り溝が以下の表にある基準値以上あることを確認しましょう。

高速走行時の残り溝の限度
乗用車
1.6mm
小型トラック用タイヤ
2.4mm
トラック・バス用タイヤ
3.6mm
(2023年8月時点)

(参考: 『自動車用タイヤの選定、使用、整備基準』/ https://www.jatma.or.jp/docs/publications/tyre_select01_2023.pdf

貨物車でなければ上記の通り、高速走行時でも1.6mm以上あれば問題ありません。ただし、限度値が近い場合は、性能が低下している状態であることに留意が必要です。

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タイヤの残り溝が何mmになったら交換すべき?

法律の観点からみれば、タイヤの残り溝が1.6mmに達する前に交換を実施すれば、問題ありません。しかし、限度値寸前まで使用することは、タイヤメーカーにおいても推奨されていません。摩耗とともに、制動距離の増加やスリップのリスクが高まるためです。ここでは、残り溝で交換を判断する目安や、摩耗とともに高まるリスクについて解説します。

新品タイヤのおおよそ半分「4mm」で交換を推奨

新品タイヤは銘柄にもよりますが、溝の深さがおおよそ8mmです。法律上は、そこから1.6mmまで使用できます。ただし、4mmまで摩耗すると、湿潤路での制動距離が伸び始めるため、交換をおすすめします。

JATMAの資料によると4mm以下から徐々に制動距離が伸び、溝が1.6mmの状態は4mm以上の時よりも10m(時速80kmからの制動時)ほど長くなっています。したがって、4mmを目安に交換することをおすすめします。


性能低下によるスリップやハイドロプレーニング現象に注意

タイヤの溝は、路面上にある水分を排水するのが大きな役割です。そのため、溝が浅くなるほどスリップしやすく、発進時の空転や旋回時に曲がりきれないなどのリスクが高まります。

また、ハイドロプレーニング現象に注意が必要です。ハイドロプレーニング現象とは、タイヤが水膜の上を滑走する状態で、ほとんどグリップ力がない状態を指します。車がコントロール不能におちいり、事故につながりかねない危険な現象です。車速が速いほど発生しやすいため、高速道路では特に注意しましょう。

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タイヤの残り溝が何mmあるか測定する方法

タイヤの溝の残量は、定期的にチェックすることが大切です。使用限界については、スリップサインと呼ばれる突起で簡易的に点検できますが、正確な残量を把握するためには測定する必要があります。ここでは、タイヤの溝の測定方法や、走行距離から分かる摩耗の目安について解説します。

測定器具を使用する

タイヤの残り溝は、測定器具を使用することで正確に把握できます。主に使用する測定器具は、ノギスもしくはタイヤゲージです。

ノギスで測定する場合、まずスライド部分をくちばしが開くように動かします。次に、細く尖った部分のデプスバーをタイヤの溝の底に当てましょう。

そして、本尺の先端を接地面までスライドさせ、目盛を読みます。副尺の「0」の線で何mmか分かり、小数点以下は副尺の線と本尺の線の重なりで読み取ることが可能です。タイヤゲージについても、同じ要領で測定できます。


スリップサインはあくまでも目安

タイヤの溝にはスリップサインが設けられており、1.6mmの高さに設定されています。接地面が同じ高さまで摩耗してしまうと、既に使用限度に達している状態ですので速やかに交換しましょう。

スリップサインはあくまでも目安であり、寸前まで使用するのではなく、定期的に測定して4mm程度で交換することが理想的です。安心・安全に走行するためにも、日常点検で残量を把握し、記録を取っておくと良いでしょう。


走行距離からおおよその摩耗度を予測することも可能

タイヤは走行するほど摩耗し、溝の残量が減っていきます。どの程度走行すると、溝がどのくらいになるのか目安を知りたい方もおられるでしょう。一般的に5,000kmの走行で1mm程度、溝が減るといわれています。

仮に新品時のタイヤが8mmだったとすると、約2万kmで4mm程度まで摩耗します。ただし運転の仕方や車種、タイヤの耐摩耗性などで、摩耗の進行度合いは変わる点を押さえておくことが大切です。

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車検時におけるタイヤの検査項目は溝だけではない

タイヤにおいて、車検の合否に関わるのは、溝だけではありません。タイヤは唯一、路面に接するパーツであり、さまざまな役割があります。損傷や偏摩耗など、コンディションに異常があると安全に走行できないため、車検では外観も点検項目のひとつです。ここでは、溝以外の合否に関わるケースについて解説します。

亀裂や損傷の有無

ゴム素材でできているタイヤは、走行中に損傷することがあります。障害物に接触すると、亀裂が生じることもあるでしょう。損傷がある場合、それがタイヤ内部のコードまで達していると、車検では不合格です。

保安基準では、「亀裂、コード層の露出等著しい破損のないものであること」と定められており、検査員が危険と判断した場合は交換する必要があります。


偏摩耗の度合い

タイヤは偏摩耗にも注意しなければなりません。偏摩耗はタイヤの一部が偏ってすり減ることを指します。たとえ溝が1.6mm以上残っていたとしても、ショルダー部分などが偏摩耗によりコードが露出していると、車検では不合格となってしまいます。

タイヤ内部にあるコードには、骨格としての役割があり、露出や損傷があるとバーストするリスクが高いため危険です。車検に関わらず日常点検などで確認できた場合は、すぐに交換しましょう。

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タイヤの溝の残量が減るペースを遅らせる方法

タイヤは消耗品の中でも、高価な部類に入るパーツです。より長持ちさせることができれば、維持費の節約になります。交換頻度を少なくするには、メンテナンスがかかせません。ここでは、タイヤの溝をできるだけ残すために、意識しておきたいポイントを解説します。

空気圧を適切に管理する

タイヤの空気圧を管理することは、偏摩耗を防ぐためにも重要です。空気圧不足の状態で走行すると、接地面の両サイドに多くの負荷がかかるため、偏摩耗の要因となります。また、タイヤ内の空気は徐々に抜けていくため、定期的に補充することが大切です。

空気圧は、1ヶ月に1回調整することをおすすめします。ただし、これはあくまでも目安で、こまめにチェックするほどコンディションを維持できるでしょう。ただし、空気の抜けを意識して空気圧過多に調整するのも偏摩耗の要因です。多く入れたい場合は、プラス20kPaまでにとどめておきましょう。


タイヤローテーションで偏摩耗を抑制

タイヤローテーションは、タイヤの偏摩耗を管理するために、重要なメンテナンスです。多くの車種は、フロントタイヤの摩耗ペースが早く偏摩耗する傾向です。一方でリヤタイヤは均一に摩耗することが多いため、定期的にローテーションすると、4つのタイヤをまんべんなく使い切れます。

タイヤローテーションをいつ実施するかは、日常点検で判断することが大切です。ただし、どの程度の偏摩耗でローテーションすべきか分からない場合は、タイヤ販売店などに相談すると良いでしょう。


タイヤに優しい運転も重要なポイント

タイヤの溝が減るペースに関わる要因は、他にもあります。日頃から意識しておきたいのは、運転方法です。タイヤに強い負荷をかけないよう操作することで、摩耗しにくくなります。

例えば、アクセルオフ直後にブレーキをかけるのではなく、事前にアクセルを抜きエンジンブレーキや回生ブレーキで減速しておくと、タイヤの負荷を軽減できます。また、旋回時はスピードを抑えることが大切です。速いスピードで曲がるほど、タイヤの外側に負荷が強くかかるため偏摩耗につながります。

発進時や加速時も、アクセルペダルの踏み込みを緩やかにすることで、タイヤをいたわることが可能です。ぜひ実践してみてください。

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タイヤの溝が減ってきたらイエローハットのオンラインショップへ

残り溝が4mm程度になったら、タイヤ交換を検討しましょう。測定器具を使用して、まずは溝の残量を確認してみてください。交換時期にきていた場合、イエローハットのオンラインショップならすぐにタイヤ探しが可能です。ここでは、イエローハットの魅力をご紹介します。

オンラインショップでいつでも注文可能

イエローハットのオンラインショップでは、タイヤの検索だけでなく、事前に注文もかけられます。オンラインショップの特徴は、豊富な商品とシンプルで簡単な検索機能です。タイヤや車両の情報を選択するだけで、すぐに車にマッチした商品候補が表示されます。

注文も簡単で、取付け希望日や店舗の順に、選択もしくは入力していくだけです。注文から取付けまでスムーズですので、ぜひオンラインショップで検索してみてください。


条件次第で2つのアフターサポートを実施

イエローハットでは、商品を購入していただいた方に、2つのアフターサポートを用意しています。ひとつはタイヤの摩耗管理に役立つタイヤローテーションです。また、交換後の安心感につながるホイールナット増し締め点検も受けられます。どちらも1回無料ですので、ぜひご活用ください。

アフターサポートは、タイヤ4本もしくはタイヤ&ホイール4本セットを2万円以上ご購入いただくと受けられます。


シーズンごとの履替えはWEBから予約しよう

降雪や凍結の可能性がある地域では、冬にスタッドレスタイヤへ履替えることが大切です。また、夏に向けて冬季が終わるとともに、夏タイヤを履くことも安全かつコンディションの維持につながります。

シーズンごとの夏タイヤ⇔冬タイヤの履替えをイエローハットでWEB予約していただくと、スムーズに完了します。待ち時間が少なく、時間がない方にも最適です。WEB予約サイトから簡単に申し込めますので、ぜひご活用ください。

タイヤの履替え作業

WEB予約 コチラ


まとめ

車検では、保安基準に従い点検が行われます。タイヤの残り溝は1.6mm以上ないと不合格となり、交換が必要です。また、残り溝で交換時期を判断する場合は、4mmを目安にすると良いでしょう。

イエローハットでは、オンラインショップを運営しています。オンラインショップは商品の検索から注文までが簡単です。タイヤが交換時期に達している場合は、ぜひ利用してみてください。

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