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車検の基準とは?車検に通過できない要因や必要なものについても解説

「車検」とは通称であり、正式名称を「自動車検査登録制度」といいます。普通自動車の場合、新車購入から3年目に、その後は2年に1度車検を受ける義務があり、1つでも不適合箇所があれば車検に合格できません。
そこでこのコラムでは、車検の基準について詳しくご説明します。車検の基準や通過できない要因を知ることで、車検を受ける前に的確な整備や修理を行えます。通らなかった際の対処法なども解説しておりますので、ぜひ参考になさってください。

車検で満たすべき基準とは

検査基準は、車の保安性や公害防止などの観点から定められています。そのため、車検に落ちた車は公道での走行が許されていません。ここではまず、車検の定義や検査項目についてご紹介します。

車検の定義

車検とは、車が公道を走行するために必要な検査であり、国が定めた保安基準に従って行われます。日本における車検の歴史は1930年ごろからはじまります。タクシーやバスの保安性を確保するために制度化され1951年に車検が義務付けられました。
車検をお店に依頼すると、法定24ヶ月点検も同時に実施されますが、車検とは目的が異なり、保安基準への適合確認を目的とする車検に対し、法定24ヶ月点検の目的は車の性能を維持し、故障や事故を未然に防ぐことです。なので、たとえ部品が消耗していても、検査基準の範囲内であれば車検は通ることもあるため、次回の車検までの安全性を保証するものではありません。


車検の検査項目

車検の検査項目は外装や内装、外回りなど数多くあります。ここでは代表的な検査項目を3つご紹介します。
1つ目は「外観の検査」です。外回りを確認する検査で、車が操作通りに動作しているかをチェックします。ヘッドライトなどの灯火装置の点灯、ホーン(クラクション)の音量などが検査対象となります。
2つ目は「タイヤの検査」です。傷やひびの有無、空気圧、擦り減り具合などをチェックします。空気圧の過不足はすぐに対処できますが、傷やひびが生じている場合は交換が必要です。
3つ目は「エンジン内部の検査」です。車体番号、エンジンオイル漏れ、各部品の劣化状態などをチェックします。車体番号とは車の製造時に刻印される英数字で、車検を受ける際は車検証と車体番号の照合が行われます。


車検に通過できない要因

ご紹介した通り、車検は車が保安基準に適合しているか確認する制度です。そのため、1つでも基準に達していない場合は、不合格となります。ここでは、車検に通過できない代表的な要因をいくつかご紹介します。

タイヤのすり減り

タイヤの溝が浅くなると、駆動力や制動力が不足します。特に雨の日に高速道路を走行する際は、排水性能が低下し、ハンドルやブレーキが機能し難くなる可能性があります。
一番消耗している溝の深さが1.6mm以下の場合はタイヤ交換が必要です。溝の深さは「スリップサイン」で確認できます。スリップサインとは交換時期を判断する目印で、溝が深さ1.6mm以下になると表面に現れます。1箇所でもスリップサインが出ると車検を通過できません。


エンジンオイル漏れ

エンジンオイル漏れの原因は、主にエンジン内部のパーツやエンジンオイルの経年による劣化です。水滴状に落ちるほどエンジンオイルが漏れる状態では、車検を通すことはできません。また、エンジンオイルがエンジン外部に滲んでいる程度でも、不合格となる可能性があります。たとえ車検に合格したとしても、エンジンオイル漏れはエンジンの故障や車両火災などの重大なトラブルに発展する可能性があるため、見つけたらすぐにお店に相談してください。


車高

車高が9cm以上あっても合格するとは限りません。ウィンカーランプなどの灯火類の位置も保安基準が定められているので、たとえ車高が9cm以上あっても、灯火類が基準以外の場合は不合格となります。


マフラーやフレームの破損

マフラーはスムーズな排気や騒音防止の役割を担うため、音量や位置に規定が存在します。基本的に純正品であれば、車検に通るように設計されているため問題はありません。ただし、破損などしている場合は車検に通らない場合がありあます。また、雪国ではスリップ防止のために融雪剤が道路にまかれます。融雪剤には雪を融かしたり凍結を防止したりする効果がありますが、付着すると車のフレームなどが錆やすくなり、フレームに穴が開いている場合も車検に通らない場合がありあます。


車検証の紛失

車検を受ける際は、車検証の提示が求められます。車検証には車検の有効期限、所有者の個人情報、車体番号などが記載されており、前回の車検に合格したことを証明する書類です。車を公道で走行するには、車検証の携帯が義務付けられています。そのため、車検証を紛失した場合は車検を受けることはもちろん、走行自体が許されていません。紛失が判明次第、運輸局や軽自動車検査協会で再発行の手続きを行ってください。


自動車税や反則金の未払い

車の所有者は自動車税の支払いが義務付けられています。納付書は毎年5月の上旬頃に送られてきます。車検を受ける際は納税の有無が確認され、未納の場合は受検ができません。また、反則金を滞納している場合も同様です。これらの措置は、違法駐車の反則金滞納を防ぐことを目的とした「車検拒否制度」に基づくものです。車検の際、放置反則金を滞納して督促を受けた場合は、反則金を納付したこと、または徴収を受けたことを証明する書類の提示が求められます。


車検に通らなかった場合の対処法

ここでは、車検に通らなかったときの対処法を2つご紹介します。

当日に再検査を受ける

お店で車検を受ける場合、車検に合格する状態にしてから検査を行うため、合格の確率が高くなります。一方、ご自身で運輸局などに持ち込んで車検を受ける「ユーザー車検」は、お店に比べると不合格の確率が高くなる傾向があります。しかし、ユーザー車検の場合、当日中であれば再検査を無料で2回まで受けることが可能です。
不合格にもさまざまな種類があります。たとえば、ペダルの踏み込みが浅いなどの操作ミスでブレーキ検査が不合格となった場合は、再整備の必要はなく再検査で指示通りに運転操作を行えば問題ありません。


売却・廃車の検討をする

再検査の項目数によっては、売却も1つの対処法です。使用年数が長い車は、故障リスクが高くなりやすい車でもあります。たとえ車検に通っても、しばらくして新たな故障箇所が見つかり、整備や修理費用がかさむ可能性があります。
また、故障箇所が多く売却しても売値がつかない場合は、廃車も選択肢の1つです。廃車にする際は費用がかかりますが、廃車や解体を専門とするお店の中には、値段がつかなかった車を買い取ってくれるところもあります。


後日再検査する際に必要な限定自動車検査証とは

後日再検査を受ける場合は「限定自動車検査証」の発行を依頼できます。ここでは、限定自動車検査証の発行場所や機能、有効期限についてご紹介します。

発行する場所

限定自動車検査証とは、ユーザー車検で不合格となった際に発行される書面で、期限内であれば公道の走行が許可されます。不適合と判断された箇所は、内容によっては整備工場に依頼する必要があり、必ずしも当日に整備が終わるとは限りません。このように整備を目的として後日再検査を受ける場合、運輸局の自動車検査登録事務所で発行を依頼できます。


限定自動車検査証の機能

限定自動車検査証の機能は大きく3つあります。
1つ目は、再検査の検査項目が、限定自動車検査証に記載された不適合箇所のみになることです。不適合と記されている箇所の検査さえ合格すれば、車検を通すことが可能となります。
2つ目は、再検査の手数料が少し下がることです。限定自動車検査証を提示すると、通常検査手数料に比べ数百円ほど安くなります。
3つ目は、指定工場で再検査に合格した際の証明書となる「限定保安基準適合証」と合わせれば車の持ち込みが必要ないことです。限定自動車検査を提示して不適合箇所の検査を受けると、合格時に指定工場から限定保安基準適合証が発行されます。そして、限定自動車検査証と限定保安基準適合証の2つを運輸局で提示すると、車の持ち込みが不要になります。


有効期間

限定自動車検査証の有効期間は、発行日から15日間です。15日を過ぎてしまうと、合格していた検査項目も含めて全て検査をやり直す必要があります。公道を走行することもできなくなるうえに、検査の手数料は初回と同じ金額となります。


車検時に必要なもの

必要書類が1つでも欠けると、車検を受けられないため、事前の準備が大切です。ここでは、車検に必要なものをご紹介します。

必要書類

車検時に必要な持ち物は、車検をお店に依頼するか、ユーザー車検かで異なります。お店に依頼する場合は、「自動車検査証(車検証)」「自賠責保険証明書」「自動車税納税証明書(または、軽自動車税納税証明書)」「身分証明書」が必要です。また、使用者であるご本人以外が車検を依頼する際は「委任状」も必要となります。
ユーザー車検の場合は、上記の書類に加え「自動車検査票」「自動車重量税納付書」「継続検査申請書」「定期点検整備記録簿」などが必要です。また、「自賠責保険証明書」に関しては新旧2枚が必要となります。


書類以外で必要な物

車検を受ける際は、書類以外にも「発炎筒」や「車検費用」が必要となります。発炎筒は車への設置が法律で義務付けられているため必ず用意してください。また、車検費用は原則現金払いです。カード払いに対応しているお店もありますが、国などに納める税金や保険料(法定費用)は現金払いになるケースがほとんどなため、事前に確認しておくことをおすすめします。
さらに、ホイールの盗難防止としてロックナットを付けておられる方は、外すための「ロックナットアダプター」を用意してください。
印鑑は基本的に必要ないものの、お店によっては求められることがあるため、持参した方がスムーズに手続きを進められます。


イエローハットで車検をスムーズに行おう!

スムーズな車検をご希望ならイエローハットにお任せください。イエローハットにお問い合わせいただければ、お客様の車が保安基準を満たしているかご確認いたします。

法定項目を含め100項目以上の点検項目

イエローハットでは国が定める56の法定項目と、15項目の日常点検に加え、約30項目を超える独自の点検を実施しております。点検項目は100項目以上あり、整備箇所は1万kmまたは6ヶ月の整備保証付きとサポート体制も万全で、車検後も快適に車をご利用いただけます。


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まとめ

車検に通過できない原因は、劣化による破損、車の改造、必要書類の不足などさまざまです。ユーザー車検であれば、たとえ不合格となっても、当日2回までは無料で再検査を受けることが可能です。後日再検査を受ける場合は、限定自動車検査証を取得することで、次回の再検査が不適合箇所のみで済みます。
車検のことで何か不安や疑問がありましたら、イエローハットにご相談ください。お客様のご要望に沿った車検をご提案いたします。

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