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クラッチ交換の費用(工賃含む)はどのくらい?不具合時の諸症状をチェック

車を運転している際、クラッチペダルに違和感を覚えることがあります。クラッチのつながりが悪くなったり、異音が発生したりするなどの症状です。クラッチを交換する機会は少ないため、費用の目安を把握しておきたいという方もおられるのではないでしょうか。

そこでこのコラムでは、クラッチの交換費用や実施する時期の目安について解説します。クラッチの操作感に変化を感じている場合は、ぜひ参考にしてみてください。

クラッチの基礎知識

クラッチの部品代や交換工賃を調べるにあたって、はじめにクラッチの仕組みについて把握しておくと良いでしょう。クラッチの役割や仕組みを理解しておくと、不具合や劣化が生じたときに素早く察知できるからです。走行におけるトラブルを未然に防ぐことで、修理や交換などのメンテナンス費用を抑えられるでしょう。ここでは、クラッチの概要について解説します。

車のクラッチが持つ役割とは?

クラッチの主な役割は、エンジンの力を伝えたり遮断したりすることです。発進、停止、変速などのタイミングでペダルを操作してクラッチを作動させます。オートマチック車(AT車)にもクラッチに相当する機構が取り付けられていますが、機械が自動的に操作を行うため、ドライバーはクラッチを意識せず車の運転が可能です。

クラッチにはいくつかの種類があります。代表的と言えるのが、マニュアル車に採用される「乾式単板クラッチ」やオートマチック車に採用される「湿式多板クラッチ」です。


クラッチの基本性能

クラッチには「安全性」「操作性」「フィーリング」「性能」「耐久性」「応答性」の6つの基本性能が求められます。基本性能に不具合や劣化が生じている場合、交換や修理が必要です。

  1. 安全性:使用される条件下で壊れて飛び散る危険がないこと
  2. 操作性:クラッチの操作が軽いこと
  3. フィーリング:スムーズに接続が可能で振動がないこと
  4. 性能:動力の伝達や操作などが確実に行われること
  5. 耐久性:耐熱性や耐摩耗性に優れ規定回数の使用に耐えられること
  6. 応答性:変速が確実に行えること

クラッチ交換の費用(工賃含む)はどのくらい?

クラッチ交換にかかる費用は、車の駆動方式、や車格、使用部品の種類などの要因によって異なります。車格が大きくなると費用が高額になる傾向にありますが、保証があれば費用の軽減が可能です。クラッチの交換を検討する際には、確かめておくと良いでしょう。ここでは、クラッチ交換にかかる費用について詳しく解説します。

クラッチ交換にかかる費用(工賃含む)の目安

工賃を含むクラッチ交換費用の目安は、普通自動車で95,000円~120,000円、軽自動車で40,000円~80,000円程度となっています。クラッチの交換費用は、軽自動車のほうが普通自動車よりも安い傾向です。ただし、クラッチ交換の際にエンジンを外す必要がある車種もあります。その場合、通常のクラッチ交換よりも費用がかかるでしょう。

また、クラッチディスクだけでなく、クラッチカバーやレリーズベアリングの交換も同時に行う必要がある場合、150,000円を超えることも少なくありません。


駆動方式によって交換費用が異なる

車種によっても異なりますが、クラッチ交換の費用は駆動方式により交換費用が高くなる傾向があります。FF(前輪駆動)FR(後輪駆動)、4WD(四輪駆動)の順に高い設定となるのが一般的です。また、その他の駆動方式はさらに高額となることもあります。

車種ごとに必要な作業工数が異なるため、大がかりになるほど交換工賃が高くなるでしょう。


車格が大きいほど交換費用が高額になる

クラッチ交換の費用は、車格が大きいほど高額です。大型車や輸入車は費用が高額になる傾向にあり、軽自動車は比較的安い交換費用で済むでしょう。その理由として、車格が大きい車種ほど部品が大きいため、部品代が高いことが挙げられます。

また、輸入車が高額になるもうひとつの理由は、部品の輸送費です。海外からクラッチ交換に必要な部品を調達するにあたって、国産車よりも費用がかかる傾向にあります。


使用部品の種類によって交換費用に差がつく

クラッチ交換では、使用する部品の種類も費用に影響を与えます。一般的に純正品は社外品よりも部品代が高く、社外品のほうが安い傾向があります。ただし、社外品の中でもハイパフォーマンスの部品については、純正品よりも価格設定が高いでしょう。

純正品と社外品の違いのひとつはブランド力です。純正品は自動車メーカーが製造しており、社外品と同等の性能でも比較的高い価格で販売されています。クラッチ交換の費用を抑えたい方は、社外品を活用すると良いでしょう。


保証があればクラッチ交換の費用(工賃含む)がかからない

メーカー保証、ディーラー保証、販売店保証を適応できる場合、無償でのクラッチ交換が可能です。メーカー保証とは自動車メーカーが新車に付帯する保証のことで、一定の期間や条件下で不具合が発生した場合に無料で修理を受けられます。

ディーラー保証とは、メーカー系ディーラーが独自に設定している保証です。保証の期間内であれば、走行距離に関わらす保証を受けられます。販売店保証とは、中古車販売店が独自に提供する保証です。メーカー保証の対象外になる車でも加入できます。


クラッチの不具合時における諸症状

劣化や故障で発生するクラッチの症状はさまざまです。クラッチの使用時で違和感を覚えるケース、クラッチ周辺からの異臭や異音を感じるケースなどがあります。放っておくと大きなトラブルに発展する恐れもあるため、クラッチに異変を感じたときは早めに整備士に相談すると良いでしょう。ここでは、クラッチの不具合時における諸症状を6つご紹介します。

クラッチペダルが重みを増す

クラッチペダルが重く感じるようになる原因は、部品の摩耗です。クラッチディスクの摩耗が進むと、車の操作に必要な力が増します。クラッチの重みが増したときは、早めの交換を検討すると良いでしょう。

ミッション内部のクラッチ関連部品が劣化したときも、クラッチペダルが重く感じます。不具合を解消させるには、クラッチ一式の交換が必要です。クラッチの重みは不快に感じるだけではなく、操作ミスによる事故を誘発させる恐れがあります。


クラッチがつながるポイントが近くなる

クラッチがつながるポイントが近くなる現象は、摩耗が原因です。クラッチにはクラッチディスクと呼ばれる部品が使われており、エンジンの動力を伝える役割があります。摩耗が進むとクラッチディスクの厚みが徐々に減ってしまい、接続するために必要な距離が短くなるでしょう。摩耗が進むとクラッチの滑りが発生してしまい、最終的には走行不能に陥ることもあります。

クラッチのポイントが明らかに近くなった場合は、クラッチディスクの摩耗が進んでいるサインです。早めに交換する必要があります。


ジャダーが発生するようになった

ジャダーとは、ハンドルやインストルメントパネルからの振動のことです。クラッチをつなぐ時やブレーキをかけた時に発生するケースが多くあります。

ジャダーが発生するようになった場合、クラッチ関連の異常の可能性が高いでしょう。クラッチのダメージや圧着力の過剰などが原因でジャダーが発生します。特に高出力車やスポーツ車では、ジャダーが発生しやすいでしょう。ジャダーが頻繁に発生するようになった場合、早めに交換する必要があります。


クラッチの滑りを感じる

クラッチが滑る主な原因は、クラッチディスクの摩耗です。また、クラッチカバーやクラッチディスクの不具合が生じているときも、クラッチが滑りやすくなるでしょう。

クラッチが滑るとエンジンの動力がタイヤに伝わらなくなり、アクセルを踏んでも速度が上がりません。ギアチェンジしてもエンジンの回転がタイヤに反映されにくいでしょう。クラッチの滑りを感じたときやエンジンの回転数が上がっても速度が上がらないときは、早めにクラッチ交換する必要があります。


クラッチから異臭がする

クラッチから異臭がする場合は、クラッチディスクの摩耗が主な要因です。クラッチディスクが摩耗すると、ディスクのフェーシング材が薄くなります。クラッチや周辺部品に不具合が見られないものの、徐々にクラッチ板が滑り出すという現象が起こるでしょう。

摩擦熱でフェーシングが焼けることで、焦げ臭い不快なにおいが発生します。クラッチディスクの滑りが常態化している恐れもあり、クラッチを交換する必要があるでしょう。


クラッチから異音がする

クラッチから異音がする場合の主な原因は、レリーズベアリングやパイロットベアリングの劣化です。アイドリング中に「シャー」という音が聞こえたものの、クラッチペダルを踏むと音が止まるときはレリーズベアリングの劣化が考えられます。

一方でクラッチペダルを踏むと同じような音が聞こえる場合、パイロットベアリングの劣化の可能性が高いでしょう。放置するとさらなる不具合につながる恐れがあるため、早めの交換が求められます。


クラッチの劣化・消耗を早める運転

マニュアル車を運転する際には、どのような運転がクラッチの劣化や消耗を早めるのか把握しておくことが大切です。適切な運転により各部品の寿命を延ばすことができれば、メンテナンス費用を抑えられます。ここでは、クラッチの劣化や消耗を早める運転について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

半クラッチを多用する

半クラッチの多用は、劣化を早める要因のひとつです。半クラッチを頻繁に使うと、クラッチディスクの摩耗が進みます。半クラッチはクラッチがつながりかけている状態であり、部品同士の滑りが生じている状態です。半クラッチの状態が続くと、クラッチが熱を持つため負担が大きく消耗が早まります。

しかし、マニュアル車にとって半クラッチは必要な操作でもあります。なるべくスムーズにクラッチをつなげるよう心がけるだけでも、寿命を延ばすことにつながるでしょう。


高速域での変速が多い

高速域での頻繁な変速は、クラッチへの負荷を増やす要因のひとつです。クラッチは走行中のシフトチェンジの際にも摩耗します。回転数を合わせずにシフトチェンジすると、摩耗が加速するでしょう。

高速域でシフトチェンジするときは、クラッチペダルを外す前にアクセルを軽く踏み込みます。エンジンの回転数に合わせてシフトチェンジすると、クラッチへの負荷の軽減が可能です。発進時についても、できるだけ2速発進を避けるのが良いでしょう。


何気なくクラッチペダルに足を乗せている

クラッチペダルに足を乗せたまま運転すると、軽い半クラッチの状態が続いてしまいます。クラッチディスクが摩耗するのは、フライホイールに完全に押し付けられるまでの間です。クラッチディスクが常に摩耗するため、早期摩耗を引き起こす可能性が高いでしょう。

特に都市部や混雑した交通量の多い場所では、ドライバーが足をクラッチペダルから離す機会が減るかもしれません。何気なく足を乗せたまま運転してしまわないよう、心がけましょう。


クラッチのつなぎ方が荒い

半クラッチの状態を短くするために、ドンッと勢いよくつないでいる方もおられるでしょう。しかし、クラッチのつなぎ方が荒いと、劣化や破損につながるため注意が必要です。クラッチの摩耗が避けられたとしても、破損してしまっては意味がありません。

衝撃を伴うようなクラッチ操作を避け、スムーズかつ丁寧なクラッチ操作が大切と言えます。


クラッチ交換を実施する時期の目安

クラッチ交換のタイミングの把握は、車の性能を最適な状態に保つ上で重要です。適切なタイミングでのクラッチ交換によって、突然のクラッチ故障による走行不能を防げるでしょう。クラッチ交換を実施する時期の目安を知る方法として、走行距離と使用年数があります。ここでは、それぞれのタイミングについて詳しくまとめました。

走行距離を目安にしたクラッチ交換のタイミング

走行距離による交換のタイミングの目安は10万kmです。ただし、使用条件や運転方法によっては変わることがあります。変速の少ない走行が多い場合、クラッチが摩耗するスピードは比較的遅いでしょう。一方で、街中での頻繁な変速が必要な環境では、半クラッチを使用する機会が多いため摩耗のスピードが早まります。

半クラッチを多用する運転が常態化している場合、3万km~5万kmが交換の目安です。一方で、クラッチを使用頻度が少ない車については、1万kmを超えてもクラッチの性能が劣化しにくいでしょう。


使用年数を目安にしたクラッチ交換のタイミング

クラッチの一般的な耐久年数は7年~8年です。ただし、運転習慣や使用状況によっては、早めの交換が必要になることもあります。

クラッチの寿命は、時間が経過よりも車の使い方によって大きく左右されるでしょう。頻繁に半クラッチを用いる運転習慣がある場合、劣化はより早く進行します。クラッチの寿命が、7年~8年よりも大幅に短くなることもあるでしょう。適切なクラッチ交換のタイミングを見極めるには、定期的に部品をチェックする必要があります。


クラッチ交換を要する車検もイエローハットにご相談ください

クラッチ交換は、車の性能や安全性に直接関わるメンテナンス作業です。技術的な知識と経験を有する専門のメカニックによる丁寧な作業が必要とされます。また、クラッチ交換はコストもかかるため、見積もりの相談がしやすい店舗を選ぶと良いでしょう。

クラッチ交換を要する車なら、ぜひイエローハットにご用命ください。ここでは、イエローハットの車検の魅力についてご紹介します。

イエローハットの車検の魅力

イエローハットの車検では、法定点検項目の60項目に加えて、100項目以上の点検を実施しているのが特徴です。クラッチをはじめ、トランスミッションやサスペンションなども点検項目に含まれています。整備箇所は、6ヶ月または1万kmの保証付帯です。

また、整備後の充実したアフターサービスをご用意しております。6ヶ月毎に無料点検を実施し、次回車検までのサポートが可能です。また2年間の長期保証サービス「プライムワランティ イエローハット車検保証」では、長期間にわたりドライバーの不安を解消できます。

※プライムワランティ(有償保証)加入には条件がございます。
※輸入車の修理総額は500,000円までとなります。
※詳しくは店頭にてお問い合わせください。


WEB予約でスムーズにお見積もりが可能

イエローハットのWEB予約の魅力は、手軽に見積もり依頼ができる点です。電話が混み合っている場合、そのまま待ったり改めてかけ直したりする必要がありますが、WEB予約であれば手間や時間を最小限に抑えられます。必要な車種や個人情報を入力するだけで、見積もり依頼が可能です。

WEB予約の他、コールセンターでも受け付けています。オペレーターよりお電話いたしますので、車検に関する不安や疑問も解消した上で、スムーズに車検の手続きを進められます。土日祝でも対応しており、多忙な方でもご自身のスケジュールに合わせた車検準備が可能です。


まとめ

クラッチ交換の費用は、車種、駆動方式、使用する部品によって異なります。交換には一定の技術や知識を要するため、信頼のおける店舗の選定が重要です。

クラッチ交換を含めた車検なら、ぜひイエローハットにご相談ください。100項目以上の詳細な点検を行い、整備箇所には6ヶ月または1万kmの保証を提供しています。次回の車検までのサポートをご用意しており、車の状態を長期にわたり最適に保てるのが強みです。WEBによる見積もり依頼に対応しており、いつでも気軽にご利用いただけます。

           

※このコラムは2025年8月時点の情報を基に掲載しております。

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